琉球王国

出典: Jinkawiki

14世紀、沖縄島には北山、中山、南山の3国が分立していたが、1429年、中山の尚巴志によって統一された。琉球王国の誕生であった。1470年、家臣の金丸（後の尚円）によって政権を奪われ、王統が交代。その後、琉球王国は最盛期を迎え、中国、朝鮮、東南アジアを結んだ中継貿易によって大いに繁栄した。16世紀末、豊臣秀吉によって天下が統一され、琉球は朝鮮出兵で兵糧提供を義務付けられた。その一方で中国の明に朝鮮出兵の情報を流していた。

江戸幕府が開かれると、幕府は琉球を仲介とした明との間接貿易を画策したが、琉球がこれを拒否。1609年、徳川家康の許可を得て、薩摩藩の島津氏が琉球を征服。以後、琉球は薩摩島津氏に服属して中国との朝貢貿易を継続する一方で、慶賀使・謝恩使を幕府の元に派遣した（日中両属状態）。1847年、琉球は日本に先立ち、イギリス、フランスによって開港された。1854年に、日本に来航したペリーと琉米修好条約を結んでいる。

沖縄の歴史年表

紀元前3～12世紀：貝塚時代 沖縄には弥生文化が伝わらず、貝塚を形成する独特の文化を築く。 12～13世紀：グスク時代 按司（あじ）と呼ばれる豪族が石垣で囲まれたグスクを築いた。 14世紀：三山時代 各地の按司が3つの国（北山、中山、南山）に統合された。 1425年 シャムへの琉球船派遣が始まる。（東南アジアとの貿易開始） 1429年 尚巴志が三山を統一し、琉球王国を建国。 1470年 尚円がクーデターにより王位につく。（これ以後第二尚氏王朝と呼ぶ。） 1477年 尚真が即位。中央集権化が進み、琉球王国は最盛期を迎える。 16世紀中ごろ ポルトガルの進出により、琉球による中継貿易が衰退する。 1609年 薩摩藩が侵攻し、降伏する。 1611年 奄美諸島を薩摩藩に割譲。 1634年 将軍代替わりの慶賀使を初めて派遣。 1644年 国王代替わりの謝恩使を初めて派遣。 1853年 ペリーが琉球に来航。

参考文献：図解日本史（成美堂出版）