環境問題6
出典: Jinkawiki
主な環境問題
地球環境問題としては次の9つの事象が上げられる。 (1)オゾン層の破壊 (2)地球の温暖化 (3)酸性雨 (4)熱帯林の減少 (5)砂漠化 (6)開発発展途上国の公害問題 (7)野生生物種の減少 (8)海洋汚染 (9)有害廃棄物の越境移動
環境をめぐる対策
リオデジャネイロの地球サミットは現在の環境対策の基本となる原則「環境と開発のためのリオ宣言」と行動計画「アジェンダ21」を採択した。それは地球環境問題に対する国際的関心を高めるのに寄与することに加え、ラテンアメリカ諸国の環境政策を開発優先から持続可能な開発へと転換させる機会を作り出した。よってこの地球サミットは持続可能な開発の実現が今後の地球の環境保全にとって不可欠であるという点において国際的な合意に達した。その他にも、温室効果ガスの排出の抑制を訴える「地球温暖化防止条約(気候変動枠組み条約)」や動植物の保護を図る「生物多様性保護条約」、森林保全を目指した「森林原則声明」が採択された。
地球サミットの経緯と対立
1989年12月の国連総会において1992年6月にブラジルで国連環境開発会議(UNCED)を開催することが決議され、リオデジャネイロで地球サミットが開催された。地球サミットにおいて地球温暖化をめぐる先進国間の足並みの乱れと共に、環境と開発に関して南北間の意見の対立が発生した。発展途上国側は、地球環境悪化の原因は専ら先進国側にあり、先進国はそのコストを負担すべきである。且つ途上国が地球環境の危機を乗り切れるかどうかは環境と開発の両立を図るのに必要な新規かつ追加的な資金及び環境にやさしい最新技術の確保にかかっていることを主張。一方で、先進国側は率先して対策に取り組むが、途上国においても自国の環境保全に努力を傾注すべきであると主張。さらに追加資金に関しては、必要性は認めるものの世界銀行の地球環境ファシリティ(CEF)など既存システムの活用と債務スワップや民間資金の重要性を強調した。技術転移に関しても技術開発において知的所有権の保護が必要と主張し、両者の対立が目立つ。
『ラテンアメリカの環境と開発』1997.7.31 編者 水野 一 、西沢 利栄 新評論
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