発展途上国
出典: Jinkawiki
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発展途上国
発展途上国とは、経済発展・発展の水準が先進国に比べて低く、経済成長の途上にいる国を指す。アジア・アフリカ・ラテンアメリカの国々に多い。略して途上国、開発途上国といわれることもある。 国際機関によってその定義が異なっており、何が「発展途上国」の要件かを具体的に示すのは困難である。しかし、一般的には経済協力開発機構の開発援助委員会が作成する「援助受取国・地域リスト」第1部に国及び地域は開発途上国として認定されている。 「発展途上国」という名は、1960年代に入って先進工業国や先進国に対して使われてきた言葉である。それ以前は「後進国」や「低開発国」という名称も利用されていたが差別的であるとしてカイロで開かれた発展途上国の経済開発会議以降利用されなくなった。 中華人民共和国は途上国なのかどうかという問題は異論も多い。また近年では、NIES(新興工業経済地域)、産油国、停滞の目立つ後発発展途上国などのように途上国内部での分極化が著しくなってきている。 世界銀行の分類によると、世界209カ国のうち149カ国が発展途上国だということになる。
概要
70年代以前まで使われていた‘未開発国、後進国’という呼称はなくなったが現在でも国連だけではなく日本の外務省までも後進国を意味する"Less Developed Countries"という呼び名を使っているため、先進国との差は顕わになっている。発展途上国は、‘発展途上国’と‘後開発発展途上国(最貧国)’の2つに大きく分けられ、これにおいても格差は拡大傾向に陥るばかりである。発展途上国では先進国の製造業が安価な労働力を求めて進出してきたことにより、所得の向上、教育水準の向上が進んである。それに対し後開発発展途上国では未だに経済面では一次産品に強く依存し、戦乱や災害に伴う労働力人口の減少が影響する中、才女も他国に行き渡ってしまうなど将来が不安定である。けれども発展途上国でもやはり問題は存在し、人口急増において失業者の増加、不完全就労者の増加が近年では問題化してきている。
歴史
第二次世界大戦が終結した1950年代までは、どこの国でも戦乱いよる痛手を抱えていたため、先進国や発展途上国などの差は存在しなかった。むしろ現在の発展途上国が現在の先進国よりも生活が豊かだったところも存在した。しかし、戦後統治する国がめまぐるしく変わったために、多くのアジア諸国が独立することとなった。 その後、ドイツや日本などの旧枢軸国などで急速な経済成長が起きた。続いて1960年代からブラジル、メキシコ、韓国など一部の第三諸国で経済成長が始まった。またこの他国が発展している頃に、アフリカやアジアでは宗主国から独立しようと内戦、隣国との紛争が起こったことが今後の発展の妨げとなった。 1970年代石油危機が起こることで発生したオイルマネーで産油国は発展を遂げた。それに対し工業化を図っていたメキシコやブラジルが原材料価格の高騰に大打撃を受けることとなった。一方直接投資を導入した東アジア、東南アジア諸国は高い経済力を維持した。1980年代に本格化する日本企業の工場移転などで急速に工業化が進んだが、1990年代半ばにアジア通貨危機が起きたため打撃を受けた。1970年代初め頃からはソ連、東欧の衛星諸国では発展が鈍化したと考えられる。 1980年代末に東欧革命が連続的に起き、欧州を東西に分けていた壁が消滅した時点においては、西欧諸国と決定的に経済格差が生まれていた。
参考文献
・Wikipedia [1] ・発展途上国とは―はてなキーワード [2] ・百科事典マイペディア ・発展途上国とは―コトバンク [3]