発達心理
出典: Jinkawiki
ライフステージは、乳児期、幼児期、児童期、青年期前期、青年期後期、成人期、中年期、高齢期の8つに分けることができる。
ビューラーの生涯発達説によると、心の機能が外在化(外に関心が向く)する時期と内在化(内に関心が向く)する時期が交互に訪れるという。内在化する時期に反抗期になる。
・乳児期
乳児期のパーソナリティは同様な状況で共通にみられ、ある程度の時間的 安定性を持つという特徴がある。「主体的感覚」(自分が感じる自分)と「意識された対象としての感覚」(他者から見られ、評価される自分)を自己意識として持つ。社会性を保障する物は感情でパーソナリティの基礎としての個性である。
・幼児期
社会の中で子供が自分を強く意識し、自分にこだわる時期である。個性が明確化してきて、3歳ごろになると自己の主体性を強調し始める。この時期を第一反抗期という。5歳ごろになると社会性の増加がみられ、外界に合わせるようになる。また他者理解ができるようになり、仲間関係も発達する。
・児童期
身体的、情緒的、知的、社会的に発達する時期。2つの反抗期の谷間で比較的安定している。知的には理論性が発達し、親子関係よりも学校環境の影響が強くなる。親への依存から脱却し、友人関係が重くなる。(=ギャング・エイジ)ラベリング効果を持つようになり、学校での活動による自尊心と劣等感を獲得するようになる。自分とは異なる他者の視点の理解(=視点取得)ができるようになる。
・青年期
自我が1番揺れ動く「第2の誕生」の時期。自己の内面への関心が増し、主体的に自己を形成し成長する。依存と独立の葛藤がみられる第二反抗期の時期である。心理的モラトリアムの時期で、自己を内省し、自らの人生の方向を選択していく。「自己の主観的実存的な意識」と「社会的同一の確信や社会的受容感」を持ち、自我同一性を確立する。
・成人期
選択・決断の時期。仕事を通じての自己形成、新しい家庭の形成などがみられる。女性は産休などのブランクにより自己形成に性差が現れるようになる。
・中年期
人生の主観的な時間体験や関心事からの解釈ができるようになる。家庭内での新しい役割の変化があり、時間展望の変化を感じるようになり、自己の有限性の自覚を受容するようになる。パーソナリティの成熟・深化の岐路の時期である。
・高齢期
肉体的な力と健康の衰退への適応、引退と収入の減少への適応、配偶者の死への適応が重要となる。また自分よりも若い人と付き合うよりも、自分の年頃の人々と明るい親密な関係を結ぶことがとても重要になる。