相続法
出典: Jinkawiki
相続法というのは、死亡した人の有していた財産上の権利義務を一定の近親者に継承させるための法的ルールやシステムをいう。
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基本的相続観
家族主義的ゲルマン的相続観・・・相続は家族という集団・団体の存在や維持に必要な財産につき、その団体の統率する財産の管理者の交換であるということにし、あくまで相続を団体本位に捉える立場である。この相続観は、家族団体の財産の継承を家長である地位と一緒に引き継がせるという団体主義的家族主義的な相続観をベースとする。 個人主義的ローマ的相続観・・・相続は死後の個人財産の継承であり、遺族の生活保障や死後の扶養とする考え方が強調されている。この考え方では、人間は自分だけではなく子孫の繁栄と発展のためにも労働し、蓄財する本能を持っている。そのために私有財産制が認められているとしている。よって、個人主義的ローマ的相続観では、相続は生きていた頃に死者に扶養されていた人が死後も引き続き扶養されることを保障する制度であり、個人本位の相続観である。
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法制度について
法制度について法定相続主義と遺言相続主義の二つの考え方がある。法定相続主義とは法律の規定に基づき、一定の相続人や相続分をあらかじめ定めておいて、これによって相続させる建前とする考え方である。遺言相続主義とは、法律の規定に基づかず被相続人の自由な意志によって表明された終意処分「遺言」に従って相続させる建前とするということだ。この両者の組み合わせは国、時代、社会により様々である。法定相続を中心としつつも遺言相続を合わせて認めるところや、その逆も存在する。どちらかといえば遺言相続は英米法圏の国々で採用され、ヨーロッパ大陸法諸国では法定相続の原則が重んじられている。
kiba