矯正保護庁
出典: Jinkawiki
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矯正保護庁とは
矯正保護庁とはスウェーデンの刑事司法制度を担う行政機関の中で第4番目の規模となる機関のこと。本部は6つの管区と護送部門からなる。各管区に拘置所、刑務所、保護観察部門を設置されており、関連施設は国内に130か所ある。主な任務は拘禁刑の執行や保護観察の実施で、改善更生を目標に掲げている。職員は約9千人強で、そのうちの46%は女子職員である。
受刑者の権利
拘置所では、逮捕された人や難民申請で強制送還待ちの人、薬物乱用者、精神障害者で施設移送待ちの人を収容している。彼らには職員の付き添いなしでの訪問や、パートナーを持つ人に関しては定期的な夫婦訪問のための施設の利用などを認められている。また、電話の使用や手紙やメールを受け取ることもでき、ラジオやテレビの視聴も認められている。 拘置所は一人部屋スタイルで、居室の広さは6平方メートルある。室内にはベッドのほかに棚や机、椅子や本棚などもある。夕食後から閉室まではビリヤードをしながら歓談したり、ジムで過ごしたりすることも可能である。それ以外の時間は、一般犯罪防止プログラムなど様々なプログラムに参加することが義務づけられている。また、多くの受刑者は読み・書き・計算などの基礎的な能力が欠如しているため、このような場合は所内の工場で作業や選択、清掃作業に就く。これに加えて職業訓練が行われる施設もある。
条件付き釈放
矯正保護庁が執行する刑罰のひとつに条件付き釈放がある。条件付き釈放とは、定期刑に処せられた人が、刑期の3分の2が過ぎた後、条件付きで釈放されるというものだ。仮釈放者は残りの受刑期間の最低1年間は保護観察となり、観察期間中は、監督下に置かれることになる。この制度では電子タグを用いた監督措置が行われている。 この電子タグは1994年から導入されたもので、コスト的にも刑務所の運営的にも安価で、かつ社会的にもより良い方法であるとして利用されている。
参考文献・参考資料
Youtube「スウェーデンの矯正保護庁」 https://www.youtube.com/watch?v=5ie2LW8nN6M 社団法人スウェーデン社会研究所 「スウェーデンにおける犯罪者処遇の現在~女子処遇を中心に」 http://www.sweden-jiss.com/test/jiss/2013.03.31/1-3.html
しゅか