砂漠化2
出典: Jinkawiki
砂漠化
砂漠化とは草木の育っている健康な土が、雨が降らず枯れ果ててしまい、終いに乾燥して、植物が育たなくなる土のことをいう。
砂漠化の主な原因として3つ。
1.風食 風は土を運ぶ働きを持っている。この働きにより、肥沃な土が奪い去られて、植物の根があらわれて枯れてしまう。また表土が失われた場所は、植物が必要な水や養分を十分に与えることができないだめ、植物の育ちは良くない。どんどん肥沃でない土砂も奪われ続けるので、植物は育つことができない。このように風が土砂を運び去ることで砂漠化がおこる。
2.水食
砂漠化の最も大きな原因は「水食」です。水食とは、雨粒と表面を流れる水の流れの勢いによって、土が斜面の下の方へと少しずつ流され、土の厚さがどんどん薄くなっていってしまうこと。 砂漠は雨が全く降らないというイメージがあるが、降るときには一度に降ってしまう。日本のように草・木で守られていないため、地面に直接雨が当たり、目詰まりを起こし、表面を流れていくようになる。
3.塩害
乾燥地では水分が浸透・蒸発しやすい。そのため、安易な水分散布を行うと、地下深く存在していた塩分が水に溶けて塩水になる。この塩水が地表近くへ上り、水分が蒸発することで塩分が析出し、地表付近の塩分濃度が上昇して塩害が発生する。これが砂漠化の原因になる。
また、私たち人為的なものも砂漠化とかかわりを持つ。
例えば森林伐採や放牧、農業などが挙げられる。木材の木を必要以上に切り倒すこと、牛や羊など家畜の餌のために放牧し草を食べ尽くすこと、農耕地の拡大のため森林伐採や焼き畑農業による開墾など、これらはすべて土地の劣化につながる。
上記のように、「砂漠化」の原因は、自然環境から起こるものと、人為的なものなど、さまざまな要因があるが、ここ最近は、われわれ人間による森林伐採や、過去に何万年もかかって地球が作りつづけてきた化石燃料を燃やすことによる空気中の二酸化炭素増加に起因した地球環境の悪化が顕著に表われており、この地球環境の変化によって、砂漠化を推進していることも、ひとつの要因と考えられる。
地球上の人口はまだ増え続けており、「砂漠化」によって耕作面積が少なくなれば、「食料生産低下」(野菜や家畜等の食料が減少する)や、住まいを建てるための木材が無くなってしまうなど、われわれ人類に対する影響も、少しずつ表われてくるものと思われる。
砂漠化は止まることなく今尚各地に広がっている。1996年12月、進行し続ける砂漠化に歯止めをかけようと“砂漠化防止条約”が発行された。現在では、日本を含む191カ国が参加している。調査をはじめ、技術面での協力や資金の貸付などさまざまな支援を行い、また、日本NGOが行っている砂漠化防止活動(現地での植樹や緑化など)に対して補助金も支給している。