砂漠化3
出典: Jinkawiki
1968-73年のサハラ南緑での大干ばつを契機に世界各地の砂漠化が注目を集めている。砂漠化は砂漠周辺部と砂漠における砂漠的現象のの拡大である。主なものとしては植生の悪化、砂の移動、塩類化がある。書庫性の悪化は特に多年生の草木の枯死に決定的となる。植生が減少すると、雨水の流出のピークが大きくなるため、土壌浸食が大きくなり、大規模なガリー(雨裂)も発達してくる。植生の減少はまた、固定砂丘の再移動をもたらす。塩類化は灌漑地で多くみられる。水の供給が少ないと毛管現象により、多すぎると湛水によって塩類が集積する。砂漠化の原因は降水の減少と人為の二つがあげられる。人為による原因としては第一に過放牧があげられる。サハラ南緑では何年かおきに干ばつを経験するが、1968-73年の被害が大きかったのは、人口増加による過放牧と燃料用の灌木を大量に伐採したことが大きな原因であったと指摘されている。また乾燥地開発もその方法をまちがえると砂漠化の原因となる。家畜の飲料水用の井戸を多く掘りすぎた場合、牧草の生産量以上の家畜が集まり、植生の悪化をもたらす。また、排水設備の不十分な灌漑が行われた際の塩類化などがその例である。
参考文献 世界大百科事典 発行 平凡社 HN Y.T