社会保障協定
出典: Jinkawiki
現代社会においては、日本と諸外国間での国際的に活発な人的交流が行われている。それに伴い、日本の事業所から海外にある支店や駐在事務所などに派遣される日本人が増加している。このように海外に派遣される人については、年金制度をはじめとする日本の社会保険制度と就労地である外国の社会保険制度にそれぞれ加入し、両国の制度の保険料を負担しなければならないことがある。(これを二重加入問題という。)また、派遣期間が短い場合、外国の年金制度の加入期間が短いことから、年金が受けられないなど、外国で納めた保険料が結果的に掛け捨てになってしまうこともある。(これを保険料掛け捨て問題という。)このような問題を解決するために二国間で締結することで、年金制度等の二重加入を防止し、外国の年金制度の加入期間の取り入れ年金が受けられるようにするものが、社会保障協定である。
二重加入・保険料掛け捨ての問題を解決するために、以下の2つを主な内容とした社会保障協定を締結している。
①適用調整
相手国への派遣の期間が5年を超えない見込みの場合には、当該期間中は相手国の法令の適用を免除し自国の法令のみを適用し、5年を超える見込みの場合には、相手国の法令のみを適用する。
②保険期間の通算
両国間の年金制度への加入期間を通算して、年金を受給するために最低必要とされる期間以上であれば、それぞれの国の制度への加入期間に応じた年金がそれぞれの国の制度から受けられるようにする。
執筆者 HN:D
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参考・引用サイト
社会保険庁 http://www.sia.go.jp
厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp