社会的学習理論

出典: Jinkawiki

ある文化の中に所属しながら、周囲の人々の影響を受けて、習慣、態度、価値観、行動などを習得していくことを 「社会的学習」という。学習者の内的動機よりも環境の要因を重視し、学習理論によってこの説明を目指すのが 〈社会的学習理論(social learning theory)〉である。ミラー(Miller,N.E)は、条件づけの原理から、 模倣が社会化に重要な役割を果たすと唱えた。モデルの行動を観察し、モデルと同一の行動に強化が与えられる ことで社会的学習が成立すると考えたのである。 ミラーの考えをさらに進め、バンデューラ(Bandura,A.)は、学習者が直接に反応し強化を受けなくて も、観察するだけで学習が成り立つことを〈観察学習〉と呼び、理論化をおこなった。バンデューラは、 模倣や同一化、内在化などを統合する概念として〈モデリング〉を提唱した。モデリングとは、他者 (モデル)の行動を観察することにより、観察者の行動に変化が生ずることである。このモデル実際の 人間だけに限らず、マンガ、アニメ、テレビなどの登場人物であっても学習が成立するとした。 バンデューラは、モデリングを攻撃行動の実験によって示している。

参考文献 ガイド 社会心理学 田之内厚三・土屋明夫・和田万紀・伊坂裕子・鎌田晶子 共著 2006



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