移民6

出典: Jinkawiki

通常の意味でいわれる移民とは,自由意思に基づき平和的に生活の場を外国に移し定住する人のことであり,英語ではこれを,受入れる側から immigrant (入移民) ,出る側から emigrant (出移民) と呼んでいる。一般に労働力過剰国の低賃金労働者が,より高い賃金や安定した生活を得る目的で行う。国の経済政策として,移民の受入れ,送り出しを調整することもある。


目次

移民の特徴

第1の特徴

 ・第一の特徴として、移民は増加しており、1980年代から増加傾向にある。増加のペースは一定ではなく、1990年代には増加率が低下したこともある。それでも、世界各地でこれまでにないほどの多くの人々が、移住に動かされているは明らかである。国連の推計によると、世界人口のうち約4%が出生国以外の国で暮らしている。少なく見えるが、移民は比較的小数の国に移住する傾向があるため、それぞれの国では人口のかなりの部分を占めることもある。オーストラリアとスイスでは23%を上回っているが、フィンランドとハンガリーでは3%程度に過ぎない。


第2の特徴

第二の特徴として、移住は基本的に貧しい国から豊かな国、つまり開発の遅れた国からより進んだ国への人の移動と説明される。しかし、そうした特徴づけは少し正確性に欠ける。正確に表されていないのは、先進国間でも、開発途上国間でも、非常に大規模な移住がある点だ。全体では、世界の移民の約3分の1が北から北へ、つまり先進国から別の先進国へ、別の3分の1が南から北へ、残りの3分の1が南から南へ移住している。


第3の特徴

第三の特徴は、国際移民が、この数十年間の世界の変容の一端を担ってきたはるかに大きな社会的・経済的作用、すなわちグローバル化の一部であるという点である。モノとサービスが以前より自由に国境を越えて取引されると同時に、ますます多くの人が海外での居住と就労を求めるようになっている。


参考文献 ブリタニカ国際大百科事典 よくわかる国際移民 (ブライアン・キリー)


  人間科学大事典

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