竹島3
出典: Jinkawiki
現状
竹島とは隠岐諸島から157㎞程の距離にあり、日本本土と韓国本土のほぼ等距離に位置する島である。韓国では独島と呼ばれる。 戦後、サンフランシスコ平和条約の起草段階で、韓国が領土主張したが、結局日本の領土として残る。その後、在日米軍の爆撃訓練場となったが、1953年三月に爆撃訓練場範囲から外れると、同年四月に韓国の独島義勇守備隊が竹島に駐屯し、現在まで実効支配を続けている。日本の抗議には現在まで応じていない。
日韓それぞれの言い分
互いに竹島又は独島は固有の領土と主張している。 四つの点から主張の違いを見ていく。一つ、韓国は古くから文献に記述のある于山島は独島のことであるとしているが、これに対し日本は、于山島は竹島ではなく、韓国が古くから竹島を認識していた根拠はないとしている。二つ、1693年安龍福交渉で、1696年独島の帰属が決着したと韓国は主張しているが、日本は安龍福が国禁を犯して渡航した罪人で彼の発言は根拠にならないとしている。三つ、韓国は日本が日露戦争に乗じて、無主地に対する先占法理で独島を侵奪したので、これは無効としている。日本は韓国の管轄領土であったとはいえないとしている。四つ、韓国は、サンフランシスコ平和条約で独島は日本統治から除外されたことを李承晩ラインで確認したとしている。対して日本はサンフランシスコ平和条約では、米国は竹島が日本の管轄下にあるとして、韓国の要求を拒否したのでそのような事実は認められないとしている。
今後
日本政府は、「竹島は固有の領土であり、したがって領土問題は存在しない。」という神話的建前論をとなえてきた。しかし、竹島は韓国の実効支配の下にあるのが現実だ。 国際司法裁判所への持ち込みも拒否されている。韓国は竹島の実効支配をナショナリズムの象徴としている部分がある。 民主党政権時代には「放棄論」を唱えていたが、漁業、生活の場とする島根県民の要求に応えるためにも、自民党政権による明確な外交の原則に立った対処が必要という考えもある。
参考文献
浦野起央(2014)「地図と年表で見る 日本の領土問題」三和書籍
木村茂光・樋口州男(2012)「史料でたどる日本史事典」東京堂出版