第一次世界大戦3

出典: Jinkawiki

第一次世界大戦

目次

目次

1、概要 2、開戦までの経緯 3、ヨーロッパの動き 4、日本の動き 5、第一次世界大戦で登場した新兵器 6、日本への影響 7、終戦 8、戦争による被害 9、戦後の東ヨーロッパ 10、参考文献

概要

1914年6月 「ヨーロッパの火薬庫」と言われていたバルカン半島の一角でオーストリア皇太子フランツ=フェルディナント夫妻ら皇太子一行がパレードを行っていた最中に、パン=スラヴ主義(バルカン半島をスラヴ人の手で統一しようという考えを持つ)セルビア人の青年に銃で暗殺されるというサライェヴォ事件をきっかけに、両国の間に戦争が起こり、これが八月にはドイツとロシアの戦争に拡大した。さらにロシア側にフランスとイギリスが参戦したことにより帝国主義列強間の覇権争いから始まり塹壕戦と新兵器の登場により長期化し、1918年11月までの4年余りに及ぶ総力戦となった。


開戦までの経緯

20世紀初頭 パン=ゲルマン主義とパン=スラヴ主義との対立。ヨーロッパ大陸においてそもそも北アフリカの植民地争奪戦で、フランスに対抗するということで一致し三国同盟を結んでいたドイツ・イタリア・オーストリアの三つの国(同盟国側)が一方にあり、露仏同盟を結んだロシアとフランスとの間で対立を深めていた。イギリスがドイツの挑戦に備えて1904年に英仏協商を結び、ロシアもまた日露戦争の敗北により東アジアからバルカン半島への進出策へと転じて1907年英露協商に踏み切ったこと。さらに、植民地再分配を求めるドイツを包囲するということで一致したことから、イギリス・フランス・ロシア(連合国側)の間で三国協商が締結され、三国同盟との均衡が生じた。この二つを背景にして第一次世界大戦が始まった。


ヨーロッパの動き

1914年7月 オーストリア→セルビアに宣戦布告

     8月 ドイツ→ロシア・フランスに宣戦布告
         ドイツ軍、中立軍ベルギーに侵入
         イギリス→ドイツに宣戦布告
         タンネンベルクの戦い
         マルヌの戦い

1915年4月 イープルの戦い

     5月  イタリア参戦(連合国側)
    10月  ブルガリア参戦(同盟国側)

1916年2月 ヴェルダン要塞攻防戦 1917年2月 ドイツ、無制限潜水艦作戦を宣言

     4月  アメリカ→ドイツに宣戦布告
     8月  中国→ドイツ・オーストリアに宣戦布告

1918年1月 ウィルソンの14カ条発表

     3月  ブレスト=リトフスク条約
    11月  ドイツ革命
          ドイツ休戦協定に調印


日本の動き

1914年8月 日英同盟を理由にドイツに宣戦布告

    10月  海軍が赤道以北のドイツ領南洋諸島を占領
    11月  青島を占領

1915年1月 中国に二十一カ条の要求を提出 1916年7月 第四次日露協約調印 1917年1月 西原借款開始

     2月  日本艦隊地中海出動
    11月  石井・ランシング協定調印

1918年8月 シベリア出兵宣言


第一次世界大戦で登場した新兵器

・塹壕 機関銃の弾幕から身を守るために塹壕が掘られ、双方で数百万の兵士が塹壕対峙した。 ・イギリス軍 戦車 1916年 ソンムの戦いで初めて使用。塹壕を超えて攻撃するために開発された。 ・ドイツ軍 戦闘機 1903年 発明。最初は偵察のために使われていたが、のちに飛行機同士の空中戦も行われた。 ・ドイツ軍 潜水艦 1917年 ドイツ軍によって行われた中立国船も含む無制限潜水艦作戦はアメリカの参戦を招いた。 ・ドイツ軍 毒ガス 1915年 最初は催涙ガスが中心であったが、次第に殺傷力のあるものが開発された。

日本への影響

明治末期から続いていた不況と財政危機を一気に吹き飛ばした。イギリス・フランス・ロシアなどの連合国には軍需品を、ヨーロッパ列強が後退したアジア市場には綿織物などを輸出。また、戦争景気のアメリカ市場には生糸などを輸出し、貿易は大幅な輸出超過となった。そのおかげもあり、1914年に11億円の債務国であった日本は、1920年には27億円以上の債権国になった。また世界的な船舶不足により、海運業・造船業は好況となり日本はイギリス・アメリカにつぐ世界第三位の海運国となった。その他にも、化学工業が勃興、工場原動力の蒸気力から電力への転換、電気機械の国産化、繊維業、紡績業も急拡大した。(大戦景気)


終戦

1918年1月にアメリカ大統領ウィルソンが提唱していた14カ条を講和の基礎としてドイツが受け入れたことで1918年11月休戦が成立した。 連合国(協商側)の勝利として終わった。


戦争による被害

戦死者 802万人 負傷者 2122万人 民間人死者664万人


戦後の東ヨーロッパ

・ポーランド 1918年 独立 1920年 ソヴィエト=ポーランド戦争 1920年 ポーランドに侵入してきた赤軍を撃退 ・ハンガリー 1918年 ハンガリー共和国成立 1941年 対ソ宣戦 1944年 ドイツ軍が占領 ・チェコスロヴァキア 1918年 独立 1935年 ソ連・チェコ相互援助条約 1938年 ミュンヘン会談 ドイツ、ズデーテン地方を併合 1939年 チェコスロヴァキア解体 1945年 ソ連軍プラハ解放 ・ルーマニア 1920年 トリアノン条約 1930年 ファシズム軍団「鉄衛団」組織 1938年 国王カロル二世の独裁体制へ 1940年 カロル二世亡命 親独軍事政権成立 1941年 対ソ宣戦 ・ギリシャ 1924年 共和国宣言  1935年 王政復古 1940年 イタリア軍侵入 1941年 ドイツ軍侵攻 1944年 ドイツ軍撤収


参考文献

「グローバルワイド 最新世界史図表 新版初訂」編著者/第一学習社編集部 発行者/松本洋介 2014年 「新詳日本史」編著者/浜島書店編集部、発行者/株式会社浜島書店 代表者 浜島晃2014年 「詳説 日本史B」著作者/笹山晴生、佐藤信、五味文彦、高 2014年 (http://www.y-history.net/appendix/wh1501-011.html)http://www.geocities.co.jp/WallStreet/6063/daiitiji.html)


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