緘黙症
出典: Jinkawiki
家族や親しい友人とは何の問題もなく話しているのに,学校などの特定の場面では,ひと言も話すことができない状態を緘黙という。
言語能力(発語・理解)はほぼ正常であるにもかかわらず,学校などの特定の場面や状況で話さなくなることから,場面緘黙症または選択性緘黙症といわれている。生活場面すべてにわたって話すことができない状態を全緘黙という。行動も抑止的で,極度の緊張から身体が硬直してしまいがち。重症の例では,行動や動作も止まってしまう場合がある。
特徴としては、まったく声を出さない状態から小さな声では話す,首を振ることで意思表示をする,特定の限られた人となら話す等,状態や程度は様々。一般的には話す能力はあるが特定の場面で話さない、行動や動作等も緩慢になる場合がある、話をしないだけでなく,他者とのかかわりを避けようとする、話をさせられることに非常に敏感で,求められると一層かたくなになる、本人にとって緊張を強いられる環境が変わると話しやすい、自己主張はほとんどしないで,集団の中で目立たないようにしている、学校は休まずに毎日登校する、周囲の固定的な見方が状態を定着させ,話さない状態が適応状態になりやすいなどがある。
緘黙とは情緒障害の現れで、話せないことという表面的事実から、話させることが肝心であるととらえて、話し方の訓練や話す場面への積極的導入という手段へ短絡させることは絶対に避けなければならない。
緊張や不安がとれて場面に適応すれば、その結果として話すことができるようになるのである。目立たないようにさりげなく接することや、暖かな態度•受容的な態度で接することが大切である。
参考文献
・http://www.nise.go.jp/portal/elearn/jyoucyo-kanmoku.html
・http://homepage1.nifty.com/y-toppo/fuwaton-kanmoku.html
・『場面緘黙Q&A―幼稚園や学校でおしゃべりできない子どもたち』
・『君の隣に―緘黙という贈り物』