自己決定権
出典: Jinkawiki
○自己決定権(じこけっていけん)
個人が一定の私的事柄について、公的権力から介入・干渉されることなく、自ら決定することができる権利。権利の保障を行う憲法や、権利のそもそもを考える法哲学的にしばしば議論の的となる。医療に関しては、患者の最も重要なものの一つとして自己決定権が考えられており、このことに関しての問題が多々ある。自己決定権にあたる権利を最初に提唱したのは、ジョン・スチュワート・ミル(『自由論』)であるとされる。 その後、アメリカの判例法理において、プライバシー権の一環として認められてきた。
○憲法
・日本国憲法第13条
「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」
自己決定権を憲法から導き出そうとすれば、それは上記に記した第13条の幸福追求権から導き出せるものである。文言からすれば「公共の福祉に反しない」限りにおいて尊重される。しかし、ある特定の行為を自己決定権として裁判で明言することは、そのことについて権利としての先例を作ることになり、司法の側には困難が伴う。
○内容
・ライフスタイルに関すること
・出産・妊娠中絶などの生殖活動に関すること
・生命・身体に関すること
・行政の選択に関すること
・服装、髪型の選択
・趣味や嗜好の自由
私生活や医療に関することなど幅広い選択事項がある。
○医療上の問題
・インフォームド・コンセント (情報を与えられた上での同意)
・ホスピス (死への心の準備などの精神的ケア )
・尊厳死 (本人の意思でいたずらな延命治療を中止する)
・安楽死 (患者が苦痛から逃れることを目的に、意図的に命を縮める)
○自己決定権をめぐる裁判
・エホバの証人輸血拒否訴訟
・修徳高校パーマ退学事件
・どぶろく裁判
・小泉麻耶の写真集発売を理由にした退学をめぐる裁判
参考文献
・フリー百科事典ウィキペディア(Wikipedia)「自己決定権」
・http://www.sotozen-net.or.jp/gendai/seimei/seimei21.htm
・http://www.pmet.or.jp/jiko/01setumei0008.html
・http://www.soka.ac.jp/soka/common/pdf/15_houritu2.pdf#search='自己決定権'