菊と刀3
出典: Jinkawiki
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菊と刀
米国の文化人類学者ルース・ベネディクトによる、日本文化を説明した文化人類学の著作である。原著は1946年に刊行され、48年(昭和23年)に日本語訳が出版された。第二次世界大戦下のアメリカの一連の戦時研究の中から生まれた。日本研究の名著である。直接現地調査が出来ないという制約にもかかわらず、在米日系人との面談、文学や映画の分析を通じて、複雑な日本社会の体質に鋭く迫っている。日本社会を特徴づける上下関係の秩序に注目し、その秩序の中で「各人にふさわしい位置を占めようとする」人々の行動や考え方について、「恩」「義理」といった日本人独特の表現を手がかりに分析を進めている。とりわけ日本の文化を、内面に善悪の絶対の基準を持つ西洋の「罪の文化」とは対照的な、内面に確固たる基準を欠き、他者からの評価を基準として行動が律されている「恥の文化」として大胆に類型化した点は、戦後の日本人に大きな衝撃を与えた。
罪の文化
ベネディクトにより命名された概念で,日本人の行動様式を恥の文化としたのに対し,西欧人の行動様式を罪を基調とする文化として位置づけたもの。ベネディクトは西欧社会を,道徳の絶対的標準を説き,良心の啓発を重視する社会と規定し,西欧人は罪の内面的な自覚に基づいて善行をなすのであり,罪を犯した人間は,その罪を包まず告白することによって重荷をおろすことができるとした。つまり恥の文化と比べて,道徳の標準における個人の内在化の度合いが強いことを意味している
恥の文化
罪の文化と同様に、ベネディクトにより命名された概念で、他者の内的感情やおもわくと自己の体面とを重視する行動様式によって特徴づけられる文化をいう。日本人の行動様式は恥をかかないとか,恥をかかせるとかいうように「恥」の道徳律が内面化されていて,この行動様式が日本人の文化を特色づけているとする。
参考資料
http://www.asahi-net.or.jp/~uu3s-situ/00/KIKU-to-Katana.html