要求の相補性
出典: Jinkawiki
要求の相補性として知られるのは、私たちは相互の要求を満足させるために関係を選択するというものである。要求の相補性によれば、話をすることが好きな人は、聞くのが好きな人と、支配を望む人は服従しやすい人と、いたわりを求める人はいたわりのある人と相互に引きつけあうと考えられる。しかし類似性が仲間を作ることもしばしばであり、ある次元では類似性がより強力な予測因子であり、別の次元では要求の相補性がより強力な予測因子であると考えることが妥当である。さらに考えてみれば、類似性と相補性は必ずしも排他的なものではないかもしれない。たとえば仲良くなることに関しては音楽に対する感性や静かであるといった雰囲気などの類似性が働き、その関係の発展に関しては要求の相補性に基づくリーダー~フォロワー関係がうまくはたらくということも考えられる。
参考文献 神田信彦・金子尚弘『心を科学する心理学』河出書房新社(2007/4/30)29p
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