言語6
出典: Jinkawiki
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言語とは
言語とは、人間が音声または文字を用いて事態(思想・感情・意思など)を伝達するために用いる行為であり、「ことば」とも言われている。 日本語・英語の類のように、ある特定の集団が用いる、音声または文字による事態の伝達手段である。
消滅しつつある言語
ユネスコが2009年に発表から、世界で6000前後ある言語を調査したところ、およそ2500の言語が消滅の危機の状況に陥っており、1950年以降に絶滅した言語は219語であり、2008年にはアメリカのアラスカ州でイヤック語という言語が最後の話者の死亡により、途絶えてしまった。また、2010年には、インドのアンダマン・ニコバル諸島に住んでいた、人類最古の文化の1つの末裔だと考えられている部族の言語、ボ語の最後の話者が死亡した。イギリスがアンダマン諸島を植民地にした1958年時点では、大アンダマン語派の言語を話すボ族ら10部族の人口は5000人強であったという。しかし、その多くが殺されたり、病気で亡くなったりしてしまったと言われている。日本ではアイヌ語が極めて深刻な状態であり、沖縄方言や奄美方言、八丈島の八丈語などが危険な状態と言われている。
消滅してしまう理由
消滅してしまう最大の理由は、経済的理由と考えられている。人々はより経済的に強い言語を話そうとし、経済的に弱い言語を忘れていってしまう。なぜならば人々はより豊かになることを望んでいるからである。日本でも英語や中国語が話せると就職や昇進に有利になるというのと同じこと言える。国際的に活躍するため、高い教育を受けるため、人は学校でも家庭でも積極的に「より標準」とされる言語を話す傾向がある。これは「言語維持のモチベーションの低さ」の表れと考えられている。
今後の課題
言語の維持や復活させるためには、マイナー言語の話者への金銭的支援と現地政府に公用語としての認定が必要になる。マイナー言語の話者にその言語を話せることの意味と誇りを与えたり、経済的な成功、行政のアクセスをしたりすることによって、言語維持への高いモチベーションにつながると考えられている。そのためには、言語学者の存在が必要不可欠となる。彼らが資金を集め、現地政府との交渉・説得、現地民との会話、データ収集・解析、学校への教育的指導など行う作業により、書体を持たない言語を、言語学者がその書体作成や辞書作り、その言語の教科書作りをして維持していくことにつながるのである。これらの方法で、言語の維持や復活に成功した言語はウェール語、スワヒリ語、グアラニ語などがある。言語維持には多くの労力を要する。しかし、言語の生死は個人個人にレベルでの高い意識が重要であり、それを現地政府、言語学者を中心とした周囲が援助していかなければならない。
参考文献および参考HP
広辞苑第6版 岩波書店
言語の絶滅|エコチャンブログ http://www.nhk.or.jp/ecochan-blog/400/132586.html
BB NEWS http://www.afpbb.com/articles/-/2691446?pid=5282181
言葉1|徒然なるままに http://koyoen.jugem.jp/?eid=11
sukokiyo