資本主義経済
出典: Jinkawiki
現代の日本や欧米の社会は、経済活動の自由を基本としており、企業は機会や原材料などの生産手段を所有し、労働者を雇い入れて商品を生産し、市場で販売して利益(利潤)をあげている。企業はできるだけ効率よく商品を生産しより多く売り、利潤をあげようと他の企業と競争する。また、労働者は企業に労働力を提供して賃金を得ている。これら、生産手段の私有、利潤追求の自由、労働力の商品化が特徴であるこのような経済の仕組みを資本主義経済という。
資本主義経済は1,700年代後半にイギリスで起きた産業革命をへて確立した。企業が市場を通じて自由に競争を行い、国民経済を発展させる原動力となっていた。工場制機械工業が出現し、市場でのはげしい競争が起こった。また自由な市場に信頼をおき、国家の統制や保護は排除されていた。1800年代後半にはいると自由な市場で、強い企業は生産規模を拡大し、弱い競争相手を倒し市場を支配するようになっていき、しだいに独立資本が形成されていった。
しかし、20世紀にはいると不況が起こり、大量失業、貧富の差の拡大などを引き起こした。1929年には大規模な世界大恐慌が起こった。その後1930年代の大不況と大量失業をきっかけに、不況や失業を解決するために、政府が経済に介入すべきだと考えられるようになり、アメリカでは当時の大統領であったローズベルトが不況対策としてニューディール政策を実施した。19世紀の自由競争的な資本主義と比較して現代の資本主義は、政府の政策介入によって大きく変化したことにより修正資本主義とよばれる。
参考・引用
「新版 現代社会」実教出版
「政治・経済資料」東京法令出版
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