選挙
出典: Jinkawiki
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選挙
選挙権を持つ国民が特定の公職に就くべき者を選出すること。つまり、国民が自分自身で自分たちの代表を決定する行為のこと。
選挙の原則
・「普通選挙」 身分・性別・教育・信仰・財産・納税などを選挙権の制限的要件としない選挙。一定の年齢に達した人のすべてに選挙権を与える
・「平等選挙」 各有権者の投票の価値を均等に扱うことを原則として、個人によって票の重さを差別したりしない1人1票制のこと
・「直接選挙」 有権者が直接に公職に就くもの選ぶこと
・「秘密選挙」 投票を無記名とし、内容を他に知らせない選挙
・「自由選挙」 自由に政党を組織でき、自由に候補者を立候補させ、自由に選挙運動をすることによって、有権者が自由に投票できるようにする制度
選挙権と被選挙権
「選挙権」
みんなの代表を選挙で選ぶことのできる権利。日本では満20歳から与えられる。
「被選挙権」
みんなの代表として国会議員や都道府県・市区町村の議会議員、長につくことのできる権利。被選挙権の資格年齢は、選挙期日(投票日)に達していればよいので、立候補の時点ではまだ上の表の年齢でなくてもよいとされている。
(条件)
衆議院議員:日本国民で満25歳以上であること。
参議院議員:日本国民で満30歳以上であること。
都道府県知事:日本国民で満30歳以上であること。
都道府県議会議員:日本国民で満25歳以上であること。その都道府県議会議員の選挙権を持っていること。
市区町村長:日本国民で満25歳以上であること。
市区町村議会議員:日本国民で満25歳以上であること。その市区町村議会議員の選挙権を持っていること。
各選挙制度
・「中選挙区制」(以前の日本でとられていた選挙制度)
有権者が一票を投じ、得票の多い候補者から当選となる。定数が3~5名程度の選挙区で、有権者が候補者1名にしか投票できない選挙制度を、日本では 「中選挙区制」といいう。欧米には「中選挙区制」という定義はない。日本の「中選挙区制」は、選挙区の定数が3~5名と少なく、また1名の候補者にしか投票できなかったため、日本独特の呼び方として“中”選挙区制と呼ばれた。
長所:少数勢力も議会に代表を送るチャンスがある
比較的多くの候補者の中から選べる
短所:大政党では同一政党から複数の候補が出て同士打ちになるので個人本位の選挙運動となる
個人後援会を維持するのに選挙資金が多くかかる
政策本位の選挙とならない
・「小選挙区」(日本の衆議院選挙・イギリスやアメリカ等でとられている選挙制度)
一区で議員1名を選出する制度。死票が多く、多数党に有利になるとされる。
長所:多数党が形成されやすく、政権の安定につながる
各党1人の候補で政党本位・政策本位の選挙運動となる
選挙区が狭くなるので選挙資金が少なくて済む
短所:議席につながらない死票が多くなり、少数勢力は議会に代表を送れない
その選挙区の有力者に有利で、地盤の固定化が進む
・「比例代表制」(欧州大陸諸国に多い選挙制度)
選挙区内の諸党派に投票し、それぞれの得票数に比例した議席数を配分する選挙制度。比例代表制による選挙は、政党が作成した候補者名簿を使って行われる。有権者は政党の名前を書いて投票し、その投票の結果から、議席の配分方式に従って、各政党の得票数に比例して議席が配分される。この議席の配分方式には「ドント式」や「サント・ラグ式」などがあり、各政党は配分された議席の数だけ、名簿に記載された上位者から当選者を決定する。
長所:多様な民意が鏡のように議会に反映される
政党間の争いとなり、政策本位の選挙運動となる
短所:小党分離を招き、政局不安定になりやすい
拘束名簿式の場合は、候補者と有権者の関係が疎遠になる
参考
http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/index.html (総務省HP)
http://www.senkyo.janjan.jp/senkyo_dictionary/0806/0806100202/1.php(ザ・選挙HP)
『日本の選挙 何を変えれば政治が変わるか』著:加藤秀冶郎 出版:中公新書