防衛機制

出典: Jinkawiki

概要

 人間の心は、環境や自身の変化によって失われた平衡状態を回復するために、「欲求」というはたらきをするが、それが満たされなかったとき「フラストレーション(欲求不満)」となる。これを解決するための手段として、人間の心は3つの手段を用いる。  1.合理的解決(理性によって現実的に考える)  2.近道反応(欲求を衝動的に取り除く)  3.防衛機制(自己防衛のための無意識のメカニズム) このうち、3.防衛機制を防衛反応と呼ぶこともある。

発見

 精神分析の創始者、ジークムント・フロイトを父に持ち、自身は児童精神分析の先駆者であるアンナ・フロイトが提唱した。詳しくは彼女の著書『自我と防衛』(外林大作訳、1958・誠信書房)を参照。

種類

  • 抑圧

 フラストレーション(欲求不満)の原因を無意識下に沈めて忘れようとすること

  • 投射

 自分の弱点や欠点を相手に転嫁すること

  • 投入

 自分よりも優秀なものと自分の姿を重ね合わせて満足すること

  • 合理化

 それらしい理由をつけて、自分を正当化して満足すること

  • 代償

 満たされていない欲求を別の対象に向けて満たそうとすること

  • 昇華

 そのエネルギー(リビドー)を他の価値にあるもの(芸術など)に置き換えること

  • 逃避

 空想、病気などに逃避し、今の苦しい状況から回避すること

  • 退行

 より低次元の欲求を満たすことで満足しようとすること

  • 反動形成

 抑圧された欲求とは反対の行動をとること



参考文献:最新図説現社(浜松書店)

(yaem)


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