青銅器
出典: Jinkawiki
○青銅器(せいどうき)
青銅器とは、古代中国(夏・殷・周・漢)で作成された青銅による工芸品である。青銅とは銅とスズの合金である。人類最古の合金である。一般に銅銭などの貨幣は青銅製であっても青銅器とは言わない。青銅で作成した工芸品全般のことである。
中国古代青銅器は、独特の民族的風格と鮮明な時代的特徴とをもった極めて重要な歴史文化遺産である。商周青銅器は中国奴隷制時代における高度に発展した文化芸術の精華である。青銅器はその時代の物質生産の成果を測る重要な指標でもあり、鉄はその当時にあってはまだ普及していなかった。したがって、この時代はまた青銅器時代とも呼ばれる。
青銅の精錬は人類が最も早く知った合金技術である。青銅鋳造業は奴隷主貴族に占有されていたが、その直接の生産労働者は広範な奴隷であった。中国青銅工芸の成果は全て奴隷たちによる創造であるといえる。
日本には弥生時代に稲作とともに青銅器が中国や朝鮮から伝えられた。
○弥生時代の青銅器
日本の弥生時代に青銅器が本格的に普及し始めた。主な青銅器は、鏡・矛・剣・戈(か)の武器類と銅鐸である。武器類は、初めは実戦に使えるものであったが、だんだんと武器としては使わないようになり、形を変えていった。武器というより、武器の形をした祭器に変わっていった。銅鐸もだんだんと大型になっていった。このように武器型祭器も銅鐸も何に使われたか、どういう性格のものか明らかでないが、稲作の豊穣を祈る祭りに用いられるものだという見方がある。銅鐸の大きさはまちまちであるが、側面に絵を模様として描いているものがたくさんあり、当時の生活をよく伝えている。弥生時代後期になると北部九州では銅矛、瀬戸内海沿岸では銅剣、近畿では銅鐸が祭祀の時の重要な祭器として使われた。
○色と輝き
青銅という名は銅が錆びると緑色になることから名づけられ、今日見る青銅器の多くは鈍い緑色をしている。 しかし祭器に用いられた青銅は金色である。ピカピカに磨き上げられた青銅器群が祭壇に並びまばゆく光るさまは、人々に畏敬の念を起こさせたことであろう。
青銅器が大量に出現するのは殷(商)、西周、春秋、戦国時代である。食器、酒器、水器、楽器、馬具、農具、工具、銅鏡などに用いられていた。
参考文献
・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)(青銅器)
・http://www.chinaart.co.jp/jgallery/jbronze/
・http://www.cromagnon.net/blog/topic/bronze/
ハンドル名:charmmy