ARPANET
出典: Jinkawiki
概要
ARPANET(アーパネット、Advanced Research Projects Agency Network)は、1969年にアメリカ国防総省の国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency:略称DARPA)の行動科学研究部門IPTO(Information Processing Techniques Office:情報処理技術室)による指揮の下に構築された、研究および調査を目的として設けられたコンピュータネットワークである。今日のインターネットの起源として知られている。
当時、冷戦の中、米国防総省高等研究計画局ARPA(Advanced Research Projects Agency)は“核攻撃を受けても全体が停止することの無いコンピュータシステム”の開発に着手、その研究の中から“一部が破壊されてもそれ以外は動き続けることのできる分散型のネットワークシステム”と言う、今日のインターネットへつながるアイデアが生み出された。
1969年に距離の離れた米国内の4大学(カルフォルニア大学ロサンゼルス校、スタンフォード研究所、カルフォルニア大学サンタバーバラ校、ユタ大学)のコンピュータを実際に結ぶことに成功。
その後ARPAネットワークは海を越え1973年に英国などとの接続にも成功。
1983年には軍事用の目的だけでなく、学術・研究用のネットワークとして発展、1990年には商業用にも使われるようになり、世間に急速に広まって行く。
歴史
●1961年,ユタ州で三つの電話中継基地が爆破され,アメリカの国防回線が一時的に完全停止した。国防総省は従来の電話網ではいざという時に役に立たない事を認識,RAND 戦略研究所が核戦争にも耐えうる通信システムの研究を開始する。
●1969年に ARPA のコンピューターネットワークの研究として開始。これは,ソビエトの核攻撃などでネットワークの一部が破壊されても別の通信経路でデーターの送受信が可能なシステムを開発するもの。
●1969年9月,UCLA に ルーター の元祖である IMP(Interface Message Processor)の一号機が設置され,ARPANET として誕生。さらにスタンフォード大学,カリフォルニア大学サンタバーバラ校にも IMP が設置された。
●1969年10月29日,UCLA は ARPANET で最初のデータ通信を行った。同校はこれをインターネットの始まりとしている。通信は同校とスタンドフォード研究所(SRI)の間で行われた。 UCLA の学生が SRI のシステムにログインするため,『LOG』と入力し,SRI が『IN』と入力する予定だった。だが UCLA 側が『L』『O』を送信し,『G』を入力したところでシステムがクラッシュ。その結果,『LO』が最初にインターネットで送信されたメッセージになったという。
●1969年12月にはユタ大学が回線に接続された。これは本来,CUP を集中的に必要とするタスクを共有するための分散コンピューティング・ネットワークとなるべく意図されていたが,結果的にはそうなる代わりに電子メールや FTPを 生み出す土壌になった。プロトコルとして NCP を採用し,最大256台のコンピューターが接続可能で,当初は,UCSB(University of California, Santa Barbara), UCLA(University of California, Los Angeles)+Bolt Beranek & Newman(BBN), SRI International,University of Utah,の5ヶ所のサイトを結んだものであった。
●1970年台には ARPANET の発展が始まり,スタンフォード大学,MIT,ランド社,ハワイ大学,Institute of Advanced Computation などが加わった。
●1983年,標準プロトコルが NCP から TCP/IP に変更された。さらに ARPANET が ARPANET と MILNET(軍事用ネットワーク)に分離したことで,一般利用が可能となった。
●1989年に NSFnet に吸収されその役割を終える。
参考文献
ARPA-NET[1]
4台のコンピュータの接続から始まった・・ : ことはじめ・インターネット | NEC [2]
ARPANET - Wikipedia [3]
HN:はりー