IPS細胞
出典: Jinkawiki
iPS細胞(Induced Pluripotent Stem Cells、人工多能性細胞)とは、ヒトの皮膚細胞から、受精後まもないヒト胚から樹立される胚性幹細胞(ES細胞)と似た万能性(Pluripotency)を持たせた細胞のこと。京都大学の中山伸弥教授らが率いる研究チームにより、世界で初めて作られた。分化万能性は、一部の生殖細胞由来の培養細胞に限りに見られる特殊能力であったが、iPS細胞の開発により、受精卵やES細胞を全く用いずに分化細胞を単離培養することが可能となった。 この万能性を持つiPS細胞は、理論上体を構成する全ての組織や臓器に分化誘導をすることが可能である。そのため、ヒトの患者自身からiPS細胞を樹立する技術が確立されれば、拒絶反応を伴わない臓器や移植用組織の製作なども可能となるため、倫理問題のない再生医療として高い注目が集まっている。また、新しい医学分野の確立にもつながるとも考えられている。 なお、iPS細胞の“i”だけ小文字であるのは、ES細胞が2文字であることから「できるだけ2文字に近づけようとした」ことが関係し、さらにヒット商品であるiPodにあやかったためとされている。
参考URL
独立行政法人科学技術振興機構HP http://www.ips-s.jst.go.jp/index.html
http://www.jst.go.jp/extra/2007/extra_index.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/IPS%E7%B4%B0%E8%83%9E