PACS
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パックス(PACS)とは
パックスとは、民事契約を意味するフランス語のPacte Civil de solidarite(連帯民事契約 PACS)という頭文字をとった略称。フランスで1999年に11月に定められた。 一緒に暮らす二人がその共同生活を整えるために結ぶ契約で、これを結ぶとその二人は日常生活を送る上でお互いに対して助け合うという義務を負う。その代りに、税金が安くなるとか社会保障が受けられるなどといったメリットが与えられるものである。 パックスは、法律の範囲内で2人の人が自分たちの義務の内容を決めて自由に結ぶ私法上の契約である。 契約を結べる人は、2人の成人した自然人で、性別は問われない。直系親族間、直径姻族間、3等身以内の傍系親族間では結べない。また、パートナーのうち1人が既に結婚しているか、パックスを結んでいる場合には新たなパックスは結べない。
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パックスの利点
・婚姻外共同生活の承認 結婚したくない、あるいは結婚できない2人の共同生活を法律上承認する可能性を導入した。
・同性愛カップルの承認 これまで社会には異性愛同棲には認めてきたいくつかの権利を、同性愛同棲には拒否する傾向があったが、パックス制度が導入されたことにより、同棲カップルの結合を公認することになった。
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パックスの問題点
・パックスは、相続に関して一定の改善をもたらすが、カップル間の本当の相続権を設定しないという点で同棲とあまり変わらない。
・パックスは親子関係に関する規範を一切変更しない。 パックスを結んでいる両親から生まれた子は自然子(非嫡出子)であり、養子縁組はパックスを結んだカップルには禁じられている。
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参考文献
『パックス-新しいパートナーシップの形』ロランス・ド・ペルサン著 斎藤笑美子訳 緑風出版