PISA12
出典: Jinkawiki
PISA
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PISA調査
2000年から始まった国際的な学力調査である。OECD(経済協力開発機構)が平成8年(1996年)1月に開いた教育大臣会議で合意された「万人のための生涯学習の実現」の宣言において、これからの世界は知識基盤社会であり、そのような社会をいきるためには生涯にわたり学び続けることが重要であるとし、はじまる。「生徒の学習評価到達度調査」(PISA)と呼ばれる。
調査の目的
国立教育政策研究所編『いきるための知識と技能』(2002)では以下のようにされている。PISAは学校の教材で扱われているようである一定範囲の知識の習得を超えた部分まで評価しようとするものであり、生徒がそれぞれ持っている知識や経験をもとに、自らの将来の生活に関係する課題を積極的に考え、知識や技能を活用する能力があるかをみるものである。常に変化する世界にうまく適応するために必要とされる新たな知識や技能は、生涯にわたり習得していかなければならないからである。その意味では生涯にわたって学習者であり続けられるような知識、技能がどの程度身に付いているか見るものである。
調査概要
1.参加国が共同して国際的に開発した学習到達度を、15歳児を対象として実施する。 2.生徒が持っている知識や技能を、実生活のさまざまな場面で直面する課題にどの程度活用できるかどうかを評価する。思考プロセスの習得、概念の理解、及び様々な状況でそれらを生かす力を重視しており、特定の学校カリキュラムがどれだけ習得されているかを見るものではない。 3.2000年に最初の本調査を実施し、以後三年ごとのサイクルで調査が実施される。 4.読解リテラシー(読解力)、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野を調査する。2000年調査では読解リテラシー(読解力)を中心分野とした。
成績概要
日本の生徒の概要を記述する。PISA2000、PISA2003の二つの調査の結果をまとめた形で残す。まず国別総合得点の経年比較であるが参加国の中で日本が最も大きく低下し、低下幅は24点であり、有為差を示している。「習熟度レベル」という観点でみえると、全体的に得点の分散が拡大し、特に中位層の生徒が下位層に移行しており、学力格差が広がっているという点がある。
参考文献
高木展郎(2015)『変わる学力、変える学力。:21世紀を生き抜く力とは』三省堂 田中耕治(2008)『新しい学力テストを読み解く:PISA\TIMSS\全国学力・学習状況調査\教育課程実施状況調査の分析とその課題』日本標準 chen