TPP2
出典: Jinkawiki
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TPPとは
TPP(別名:環太平洋経済協定・環太平洋戦略的経済連携協定・環太平洋パートナーシップ・環太平洋パートナーシップ協定・太平洋間戦略経済連携協定・トランス・パシフィック・パートナーシップ 英語:Trans-Pacific Partnership、Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement) 2006年にAPEC参加国であるニュージーランド、シンガポール、チリ、ブルネイの4ヵ国が発効させた、貿易自由化を目指す経済的枠組み。工業製品や農産品、金融サービスなどをはじめとする、加盟国間で取引される全品目について関税を原則的に100%撤廃しようというもの。2015年をめどに関税全廃を実現するべく協議が行われている。 2010年11月現在、すでに米国・オーストラリア・ペルー・ベトナム・マレーシアの5ヵ国がTPPへ参加、次いでコロンビアやカナダも参加の意向を表明している。 また、TPPはEPA などより参加条件が厳しい。例えば交渉参加にあたって自由化例外品目を提示してはダメ、全品目の約8割の関税は即時撤廃、残りも10年以内の段階的撤廃が必要。 人の移動も自由。日本は従来、FTA やEPA 交渉の際、様々な留保条件を付けるのが常だったが、TPP の場合「開国」と言う言葉が良く当てはまる程、留保条件が許されない多国間協定。
現在日本で掛けている関税(一部)
現在、日本では関税が以下のように掛けられている。
コンニャクイモ … 1706%
お米(精米) … 778%
小豆 … 403%
バター … 360%
大麦 … 256%
小麦 … 252%
TPP参加の意義
TPPの参加国は、TPPがFTAAP成立に繋がることを期待しているが、日本は09年12月の新成長戦略(基本方針)において、「2020年を目標にFTAAPを構築する。わが国としての道筋(ロードマップ)を策定する」とし、大枠においてすでに閣議決定がなされている状況である。そこには、TPPに参加することで日本経済を活性化するための起爆剤となり得ること、TPPがアジア太平洋の新たな地域経済統合の枠組みとして発展する可能性があること、今後同地域における実質的基本ルールになる可能性があるため、TPPに参加しなければ日本抜きでアジア太平洋の実質的な貿易・投資ルールの構築が進む懸念があること、主導的役割を果たす政治的意義やルールづくりにおける影響力を高め交渉力の強化に貢献することが可能になると唱っている。
メリットとデメリット
日本がこれまで締結したFTA/EPAでは、農林水産品(約850品目)と鉱工業品(約95品目)は例外品目として設定され、関税撤廃をしたことがない状況である。品目ベースの自由化率(全品目に占める関税撤廃を行う品目の割合)を見ると、日本の既存FTA/EPAにおける自由化率は90%未満だが、TPPを基点としたFTAAP交渉で主導的役割を果たすと考えられる米国の自由化率は100%近い自由化率であり、韓国や中国の場合も日本を上回る水準である。 つまり、TPPはAPECをFTAAPというかたちで深化させていくための地域経済統合という意味では意義があり、日本もFTAAPを目指す以上は従来から検討していたASEAN+3(日、中、韓)やASEAN+6(日、中、韓、印、豪、NZ)に加え、TPPの枠組みに入っておくメリットはある。 しかし一方で、TPPの枠組みに入ることは、従来のFTA/EPAで例外品目としていた農産品や鉱工業品の自由化を進めることにも繋がるため、これらの産品に対するデメリットが懸念される。 つまり、関税が高く設定されている品目ほど輸入品の金額は高く跳ね上がるため、輸入しづらくなり「国産品を守りたい」と思っている項目でもある。 輸入品がかなり安く手に入るようになると、国内生産品を消費する人が激減してしまう可能性が高くなり日本の農家などは大打撃を受け、価格ではもう輸入品に太刀打ちすることが出来なくなる。TPPに日本が参加すれば、国内の農家の大半が廃業に追い込まれ、日本の食糧自給率が下がってしまうのではないか。これを懸念しデメリットが高いと訴えている。
韓国の自由貿易
日本とよく似ている韓国が自由貿易によっていい形を作っていることから、日本は韓国をお手本にしたいと考えている。韓国は、TPPではなく FTA(自由貿易協定)だそうで、FTA は締結したい国とそれぞれ単独で協定を結ぶ形の自由貿易。1つずつ協定を結ぶ FTAに比べTPP は太平洋周辺の国々とまとめて自由貿易協定を結べるという違いがある。日本と同じく、国内産業を守りたいはずの韓国だが、守りよりも攻めに転じようと決めた韓国では地元 韓国の企業が農家をバックアップすることによってFTAをうまく取り入れることに成功している。日本でも、一部の農家では TPP に参加することをチャンスと捉らえている人たちもおり、ブランド力と安心・安全が売りの日本の農作物を、海外の富裕層に消費してもらいやすくなるという考え方もある。
出典
http://www.weblio.jp/content/TPP TPPとは-新語時事用語辞典
http://hw001.spaaqs.ne.jp/iica/1012mr.pdf
http://tabetainjya.com/archives/news/tpp/ 広島ニュース食べタインジャー
http://synodos.livedoor.biz/archives/1584829.html SYNODOS JOURNAL:TPPが投げかける「古くて新しい課題」