Wikipedia2

出典: Jinkawiki

Wikipediaとは、非営利団体のウィキメディア財団(Wikimedia Foundation)が主催している、利用者が自由に執筆できるインターネット上の無料の百科事典サービスのことである。Wikipediaには広告や有料サービスなどが一切無く、運営に必要な資金は寄付によってまかない、執筆や編集は世界中の無償のボランティアの手によって行われている。Wikipediaの掲載内容はGFDL(GNU Free Documentation License)というライセンスに従ってオープンにされ、誰でも無償で自由に利用(複製・改変・頒布・販売など)することができる。

Wikipediaは2001年1月15日に英語で開始され、現在では世界中の200を超す言語で作成されている。2008年7月現在、英語約246万、ドイツ語約77万、フランス語約68万、ポーランド語約52万、日本語約50万、イタリア語約47万、オランダ語約46万、ポルトガル語約41万、スペイン語約38万もの項目が解説されている。

Wikipediaが通常の辞書と違うのは、専門家でなく誰もが内容を編集できるということである。自由に項目を追加できるため、日本では俳優の経歴やドラマ、マンガの概要などまで収録されている。その反面、ファッション系など書き手の少ない分野の語句には弱いともされている。また、最初は間違いが多いが、不特定多数の人々により修正され、辞書として洗練されていくことが期待されている。


誰でも自由に内容を編集できるように、「Wiki」と呼ばれるWebサイトの共同執筆・編集システムの一種を利用しており、「Wikipedia」の名称は、Wikiと「Encyclopedia」(百科事典)の造語である。利用者は登録などをしなくても自由に項目を増やしたり内容を記述したり編集したりすることができる。そのため、2007年には政府機関や企業などから行われた編集によって、趣味や専門知識による情報修正に加え、不都合な情報の削除、利害関係にある他者の中傷、自らの関係者・製品の賛美などが行われていた事実が明らかとなり、大きな話題となった。また、専門性は高いが周囲の関心は薄いような項目については誤った内容が長期にわたり放置される可能性もある。しかし、こうした変更はすべて履歴として記録・公開され、他の利用者や管理者がチェックできるため、いい加減な内容や虚偽の内容、特定の意図をもって書かれた内容(政治的宣伝や企業の広告など)は書き込んでもすぐに発見され、修正されるようになっている。

同財団ではいくつかのWikipedia姉妹プロジェクトを推進しており、Wikiによる辞書・シソーラス(類義語辞典)の「Wiktionary」、電子書籍・教科書「Wikibooks」、引用句事典「Wikiquote」、著作権フリーな文章のコレクション「Wikisource」、生物種についての情報を集める「Wikispecies」、ニュースサイト「Wikinews」、著作権フリーな画像や音声のコレクション「Commons」などがある。

ウィキペディア全体の信頼性はかなり高いとはいえ、必ずしも個々の記事の信頼性と同一ではないことを意識して利用する必要があるということが注意すべき点であろう。


参考文献 http://e-words.jp/w/Wikipedia.html http://kotobank.jp/word/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%AD%E3%83%9A%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2

投稿者 S.Y


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