サドベリバレイ校2

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Bunkyo-studen2008 (ノート | 投稿記録)

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(サドベリ・バレイについて)
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-1.サドベリバレイ校とは+==概要==
 + サドベリ・バレイ校は、1968年にマサチューセッツ州のボストン近郊に設置された。サドベリ・バレイ校設立の中心人物はグリンバーグ夫妻で、彼らの子供が学校に行く年齢になった時、入学させたい学校がなかったことから、同じ考えを持つ人々と協力し、自分たちの理想とする学校として設立した。サドベリ・バレイ校は、1960年代に世界的に起きた青年運動により新たな教育方法に基づく学校としてできた私立学校の一つである。
 +グリンバーグ氏によると、学校は「したいこと」をさせているのではなく、「しなければならないこと」をさせている場になっており、本当に「したいこと」を発見し、確信するためには「したいこと」を徹底的に試みることが必要であるとしている。また、徹底的に自分のやりたいことをやるためには、学校の「義務」は一切なくし、子供が自分で何をするか決め、学校スタッフの援助が必要とされた場合のみ援助を行うことが理想にある。
-サドベリバレイ校は、アメリカ・ボストン郊外にある1968年設立のデモクラティックスクールである。大沼安史翻訳の「『超』学校」(1996.12)で日本に広く紹介された。子どもが学び出すまで決して大人は手を出さず、また子どもに大人と同等の権利を与え運営に参加させるといった、独特の教育方針で子どもたちの才能を伸ばしている学校である。サドベリバレイ校の最大の特徴は、定型的な教育課程・過程をすべて否定していることである。学校が学校であるための要素として、教師・生徒(学級集団)・教育課程(カリキュラム)は不可欠のものであろうが、サドベリバレイ校には、こうした要素が欠けている。もちろん、教師はいるし、生徒もいるが、通常の教師-生徒の関係とは著しく異なっている。 
-だれも授業に出席することを要請されない。確かに、授業は、通常の意識における「授業」とは似ても似つかない。試験も学年もない。生徒とスタッフはあらゆることに対して平等である。互いにファーストネームで呼びあい、生徒とスタッフの関係は生徒同士の関係と容易に見分けがつかない。 
-2.日本のサドベリバレイ校+==システムと特徴==
 + 4歳から18歳までの子供なら、誰でも入学可能で、幼稚園から高校までを包括している。サドベリ・バレイは、寄宿制をとる多くの私立高に反し通学制で寄宿舎はない。決まったカリキュラムがないため、スタッフ数が非常に少なく、その多くは個別授業の担当のためだけの短期契約なので、人件費がかからない。また、寄宿制私立学校に比べ授業料が1割ほど安く、貧しい家庭の子でも入学することができる。さらに、公的補助金は受けておらず、一人当たり平均2000ドルである。そして、高校卒業の資格を得ることが可能である。社会的なルールを学ぶ場としてスタッフと生徒全員による全校集会でルールが決められ、先生に勉強をみてもらうことも契約として行われる。
-サドベリバレイ校は、世界に40校、日本に8校ある。だが、基本理念は全国共通である。日本で最近にできたサドベリバレイ校を例にあげる。+ 注意点として、原則誰でも入学可能だが、まったく決められた時間割がないことや、学習を自身の意志で行うという教育理念にあう生徒であることが必要である。
-2009年4月1日、神戸サドベリースクールが開校した。この学校の基本理念は、「大人も子どもも、どちらが年上とか偉いとか関係なく、一人の人間として尊重されるものである。子どもは、大人に指図や規制をされなくとも、自分で学び、成長することができる」というものである。+
-このような基本理念のもと、神戸サドベリースクールの学校システムには4本の柱がある。+
-①子ども「が」まなぶ+==サドベリ・バレイに対する批判と考え==
- これまでの学校のように、大人が子どもに学ばせたり、子どもが学ばされることはない。+ サドベリ・バレイへの賛成は非常に多い。しかし、同様に多くの疑問を持った人がいる。その一つとして、「好きなことばかりしていては、社会に出てから必要になることについての学習ができないのではないか。」という疑問がある。しかし、一般的な授業でもそういった知識が身になっていることは少なく、まして「社会に出て必要なこと」を「言葉、基本的な数学、社会のルール」とするならば、サドベリ・バレイの生徒がそれを学ばずに卒業することはないとグリンバーグ氏は考えている。また、「好きなことばかりしていると、偏った知識になってしまうのではないか。」という疑問があるが、社会が高度に専門分化した知識や技能を組織的に組み合わせ使用する時代においては、むしろ偏った知識で活動することが普通になると考えられている。
- いま自分に必要なものを、子ども「が」学んでいく。+
-②カリキュラム・テストなし+
- 子どもたちは「やりたいことをやる」ことでその時々の最大限の学びを得る。+
- また、その内容によって、活動を否定されることはない。+
- (ただし、法律やスクールのルールをやぶることはできない)+
-③ミーティングによる運営+
- スクールの方針やスタッフの任免・活動の予算は生徒・スタッフ共に1票のミーティングによって決定されていく。+
-④年齢ミックス+
- これまでの学校のような、同じ年齢だけのクラス分けはなし。+
- 年齢のちがう子ども達がともに過ごす中で、子ども同士で教えあったり影響を受けたりしながら多くのことを学んでいく。+
-アメリカのサドベリバレースクールは、自然の中に構えているが、世界中で展開されているサドベリバレースクールを見てみると、街中に構える学校も多くある。+==参考文献==
-神戸サドベリースクールも街中にあるスクールのひとつである。サドベリースクールは、子どもたちの現在の興味、そして将来的になりたいものに直結する学びを提供している。それだけに、街中で育ち、将来も街中で過ごしていく子どもたちにとっては、街中で学びを得ることのできる環境は絶対的に必要になる。+ 
-子どもたちが、生まれながらにして持つ好奇心・向上心を、自然に伸ばしていける環境があれば、それぞれの子どもたちの個性に合った、自分を伸ばしていくための「最高の学校=サドベリバレイ校」になるのである。+サドベリー・バレースクール http://www.geocities.jp/democratic_school_in_japan/gaikan.html
 + 
 +国際教育論 太田 和敬 http://www.asahi-net.or.jp/~fl5k-oot/kokukyo2010-2.pdf

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目次

概要

 サドベリ・バレイ校は、1968年にマサチューセッツ州のボストン近郊に設置された。サドベリ・バレイ校設立の中心人物はグリンバーグ夫妻で、彼らの子供が学校に行く年齢になった時、入学させたい学校がなかったことから、同じ考えを持つ人々と協力し、自分たちの理想とする学校として設立した。サドベリ・バレイ校は、1960年代に世界的に起きた青年運動により新たな教育方法に基づく学校としてできた私立学校の一つである。 グリンバーグ氏によると、学校は「したいこと」をさせているのではなく、「しなければならないこと」をさせている場になっており、本当に「したいこと」を発見し、確信するためには「したいこと」を徹底的に試みることが必要であるとしている。また、徹底的に自分のやりたいことをやるためには、学校の「義務」は一切なくし、子供が自分で何をするか決め、学校スタッフの援助が必要とされた場合のみ援助を行うことが理想にある。


システムと特徴

 4歳から18歳までの子供なら、誰でも入学可能で、幼稚園から高校までを包括している。サドベリ・バレイは、寄宿制をとる多くの私立高に反し通学制で寄宿舎はない。決まったカリキュラムがないため、スタッフ数が非常に少なく、その多くは個別授業の担当のためだけの短期契約なので、人件費がかからない。また、寄宿制私立学校に比べ授業料が1割ほど安く、貧しい家庭の子でも入学することができる。さらに、公的補助金は受けておらず、一人当たり平均2000ドルである。そして、高校卒業の資格を得ることが可能である。社会的なルールを学ぶ場としてスタッフと生徒全員による全校集会でルールが決められ、先生に勉強をみてもらうことも契約として行われる。

 注意点として、原則誰でも入学可能だが、まったく決められた時間割がないことや、学習を自身の意志で行うという教育理念にあう生徒であることが必要である。

サドベリ・バレイに対する批判と考え

 サドベリ・バレイへの賛成は非常に多い。しかし、同様に多くの疑問を持った人がいる。その一つとして、「好きなことばかりしていては、社会に出てから必要になることについての学習ができないのではないか。」という疑問がある。しかし、一般的な授業でもそういった知識が身になっていることは少なく、まして「社会に出て必要なこと」を「言葉、基本的な数学、社会のルール」とするならば、サドベリ・バレイの生徒がそれを学ばずに卒業することはないとグリンバーグ氏は考えている。また、「好きなことばかりしていると、偏った知識になってしまうのではないか。」という疑問があるが、社会が高度に専門分化した知識や技能を組織的に組み合わせ使用する時代においては、むしろ偏った知識で活動することが普通になると考えられている。

参考文献

サドベリー・バレースクール http://www.geocities.jp/democratic_school_in_japan/gaikan.html

国際教育論 太田 和敬 http://www.asahi-net.or.jp/~fl5k-oot/kokukyo2010-2.pdf


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