MERS
出典: Jinkawiki
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== 概要 == | == 概要 == | ||
- | MERS(中東呼吸器症候群)は、サウジアラビアなど中東を中心に広がる感染症。2012年9月、中東訪問後にイギリスで入院した男性から見つかった。感染源は、ヒトコブラクダやコウモリと考えられていて、飛沫感染する場合もある。感染者は世界で約1300人、死者は約500人。MERSの感染力はインフルエンザなどよりも低いとされているが、重い肺炎などを引き起こすと死に至ることもある。治療薬やワクチンはない。 | + | MERS(中東呼吸器症候群)は、サウジアラビアなど中東を中心に広がる感染症。2012年9月、中東訪問後にイギリスで入院した男性から見つかった。感染源は、ヒトコブラクダやコウモリと考えられていて、飛沫感染する。感染者数は世界で約1300人、死者数は約500人。MERSの感染力はインフルエンザなどよりも低いとされているが、重い肺炎などを引き起こすと死に至ることもある。 |
== 症状 == | == 症状 == | ||
発熱やせき、肺炎、下痢などの症状が現れる。比較的軽症で済むケースもあるが、高齢者や糖尿病などの持病を持っている人は重症化しやすい。潜伏期間は、最長2週間程度。 | 発熱やせき、肺炎、下痢などの症状が現れる。比較的軽症で済むケースもあるが、高齢者や糖尿病などの持病を持っている人は重症化しやすい。潜伏期間は、最長2週間程度。 | ||
+ | == 治療法・予防法 == | ||
+ | 治療薬やワクチンはない。病原体は風邪を引き起こすウイルスの仲間なので、風邪の予防法が当てはまる。(マスクや手洗い、アルコール消毒など) | ||
== 韓国で感染拡大 == | == 韓国で感染拡大 == | ||
- | 2015年5月20日に韓国で最初の感染者が報告された。中東から帰国した男性が同月11日に呼吸器症状を起こし、20日に要請と診断された。国内の感染者は165人、死者は23人にのぼる。(6月21日現在) | + | 2015年5月20日に韓国で最初の感染者が報告された。バーレーンから帰国した男性が同月11日に呼吸器症状を起こし、20日に要請と診断された。また、感染拡大の要因として、この男性が複数の医療機関を転々としたことが指摘されている。国内の感染者は165人、死者は23人にのぼる。(6月21日現在)韓国では、感染拡大を受けて、感染が疑わしい者は、隔離措置をとっているが、感染は止められない。その影響で、韓国の経済は打撃を受けている。百貨店や大型スーパーの売上高が落ち込み、映画館の入場者数やプロ野球の観戦者数も大きく落ち込んだ。外国人観光客が韓国訪問を取りやめる動きも多くなっている。 |
- | '''あ''' | + | == タイでも感染確認 == |
+ | 2015年6月18日、中東からタイに心臓治療のために入国したオマーン人の男性がMERSに感染していることが分かった。タイでMERS感染者が出たのは初めて。 | ||
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+ | == 日本での対策 == | ||
+ | 厚生労働省は、帰国後2週間以内に38度以上の発熱やせきなどの症状が出た場合は、ウイルス検査を行っている。また、千葉県では県や市町村の職員や医療関係者を対象に緊急セミナーを開いた。(2015年6月16日) | ||
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+ | == 参考文献 == | ||
+ | [http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo.asp?infocode=2015C152] |
2015年6月21日 (日) 10:34の版
目次 |
概要
MERS(中東呼吸器症候群)は、サウジアラビアなど中東を中心に広がる感染症。2012年9月、中東訪問後にイギリスで入院した男性から見つかった。感染源は、ヒトコブラクダやコウモリと考えられていて、飛沫感染する。感染者数は世界で約1300人、死者数は約500人。MERSの感染力はインフルエンザなどよりも低いとされているが、重い肺炎などを引き起こすと死に至ることもある。
症状
発熱やせき、肺炎、下痢などの症状が現れる。比較的軽症で済むケースもあるが、高齢者や糖尿病などの持病を持っている人は重症化しやすい。潜伏期間は、最長2週間程度。
治療法・予防法
治療薬やワクチンはない。病原体は風邪を引き起こすウイルスの仲間なので、風邪の予防法が当てはまる。(マスクや手洗い、アルコール消毒など)
韓国で感染拡大
2015年5月20日に韓国で最初の感染者が報告された。バーレーンから帰国した男性が同月11日に呼吸器症状を起こし、20日に要請と診断された。また、感染拡大の要因として、この男性が複数の医療機関を転々としたことが指摘されている。国内の感染者は165人、死者は23人にのぼる。(6月21日現在)韓国では、感染拡大を受けて、感染が疑わしい者は、隔離措置をとっているが、感染は止められない。その影響で、韓国の経済は打撃を受けている。百貨店や大型スーパーの売上高が落ち込み、映画館の入場者数やプロ野球の観戦者数も大きく落ち込んだ。外国人観光客が韓国訪問を取りやめる動きも多くなっている。
タイでも感染確認
2015年6月18日、中東からタイに心臓治療のために入国したオマーン人の男性がMERSに感染していることが分かった。タイでMERS感染者が出たのは初めて。
日本での対策
厚生労働省は、帰国後2週間以内に38度以上の発熱やせきなどの症状が出た場合は、ウイルス検査を行っている。また、千葉県では県や市町村の職員や医療関係者を対象に緊急セミナーを開いた。(2015年6月16日)