学級崩壊
出典: Jinkawiki
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学級崩壊とは
「学級崩壊」という言葉は九十七年夏ごろから教育専門誌などに登場するようになり、翌九十八年に多くの新聞・テレビが取り上げ、大きな問題として浮かび上がりました。「学級崩壊」に明確な定義はないが、一般的には、担任がいくら注意をしても私語や立ち歩きなどをやめず、物理的に授業が成り立たないことを指すようです。その実情は明らかではないが、一九九八年度の大阪府教育委員会の調べによると、大阪市以外の市町村の小学校全体の7%の学校で、学級崩壊状態のクラスがあるというデータが報告されています。メディアがこの問題を取り上げる以前は、学級崩壊はもっぱら教師個人の力量不足にかかわる問題とされ、学校・教育委員会の内部で封印されていました。今でも、「学級崩壊は、担任に問題があるから起こるのだ」と言い、この問題を担任の力量不足だけで片付けようとする人は存在します。しかし、メディアの報道によって深刻な実態があぶりだされ、学級崩壊とは、個人の力量を超えた、根深い要因も絡んで起きているものであるとの見方が広がっています。そして、メディアの学級崩壊報道に距離をおいていた文部省と教育委員会も、第一線の校長先生から実情を聞くなど、より詳しい実態調査を進め、改善策を考え始めました。
昔も子どもたちをうまくまとめられず、授業ができないという先生はいて父母たちが騒ぎ出し、学級担任からはずされるということもしばしばでした。しかし、こうした事例の原因は、経験不足で十分な指導力が身に付いていないなど教師にあった一方で、今問題となっているのは、学級崩壊が新人・ベテランの学級を問わず起きていることです。力量を備え、経験も豊かな教師のクラスが突然、崩壊状態になることは決してめずらしいことではありません。今問題となっている学級崩壊は、都市部・農村部を問わず、全国のどこの学校・学級で起きても不思議ではないのです。
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