心的外傷後ストレス障害 2

出典: Jinkawiki

(版間での差分)
2015年7月28日 (火) 23:41の版
Bunkyo-studen2014 (ノート | 投稿記録)

← 前の差分へ
最新版
Bunkyo-studen2014 (ノート | 投稿記録)

1 行 1 行
-心的外傷後ストレス障害(Post Traumatic Stress Disorder)+ 
 +== 概要 ==
 + 
 + 
 +心的外傷後ストレス障害(PTSD:Post Traumatic Stress Disorder)とは、強烈なショック体験や強い精神的ストレスが原因(トラウマ)となり、心身に支障をきたして、社会生活にも影響を及ぼす様々なストレス障害を引き起こす精神的な後遺症、疾患のこと。
 + 
 +== 主な原因 ==
 +主な原因は戦争体験、自然災害、事故、犯罪被害などがあり、生命の危機に瀕する体験や、人としての尊厳が損なわれるような体験などにより生じる。また、家族や親しい友人の死などにより発症する場合もある。外傷体験後から数週間、数か月で発症するが、一般的には6か月以内には発症するとされる。
 + 
 + 
 +== 症状 ==
 +PTSDには追体験、回避、過覚醒の3つの症状がある。この3つの症状がPTSDと診断するための基本的な症状であり、これらの症状がトラウマとなる出来事の後に1か月以上持続している場合はPTSDと診断される。1か月未満の場合にはASD(急性ストレス障害)と診断する。
 + 
 +'''・追体験(フラッシュバック)'''
 + 
 +トラウマとなった体験、出来事を繰り返し追体験する症状で、日中に当時の体験をフラッシュバック(追体験)するか、睡眠中に悪夢として現れる。どちらの症状も当時と同じ状況をもう一度体験しているかのように感じるほど生々しいものとなる。頭に記憶がよみがえり、恐怖心、発汗、匂い、音、苦痛などの当時の感情や肉体的な感覚も再体験する場合もある。普段の生活のなかで何気ないことがフラッシュバックのきっかけとなり、例として雨の日に交通事故に遭ったとしたら、雨がフラッシュバックの原因となる。
 + 
 +'''・回避'''
 + 
 +フラッシュバックなどにより伴う苦痛から自分の注意をそらそうとすること。趣味や仕事に没頭することで気を紛らわせる、当時の体験を連想するような場所を避ける、当時の話題を避けるなどがある。感情を麻痺させることにより何も感じないように努め、精神的苦痛に耐えられるようにする。
 + 
 +'''・過覚醒'''
 + 
 +身の回りに危険がないかを常に警戒した状態。リラックスすることができず、不安感に駆られて不眠に悩まされたり、他人から気づかれるほどに神経質で短気となってしまう。
 + 
 + 
 +== 治療法 ==
 + 
 + 
 +心的外傷の治療は、手術や薬による治療で完治するものではない。専門のカウンセラーによるカウンセリング方式で治療が行われる。カウンセラーは1対1の面接を通じて、患者の外傷体験となる出来事や悩みなどを聞き取り、患者の不安心理を把握することで、これを少しずつ取り除いていく。薬の併用も行う場合もあるが、多くの場合カウンセリングによる治療が一般的とされている。
 + 
 +参考
 +http://sugiura-kokoro.com/treat/syoujyou13.html
 + http://www.rcpsych.ac.uk/healthadvice/translations/japanese/ptsd-main.aspx
 + 
 +ハンドルネーム MA

最新版

目次

概要

心的外傷後ストレス障害(PTSD:Post Traumatic Stress Disorder)とは、強烈なショック体験や強い精神的ストレスが原因(トラウマ)となり、心身に支障をきたして、社会生活にも影響を及ぼす様々なストレス障害を引き起こす精神的な後遺症、疾患のこと。

主な原因

主な原因は戦争体験、自然災害、事故、犯罪被害などがあり、生命の危機に瀕する体験や、人としての尊厳が損なわれるような体験などにより生じる。また、家族や親しい友人の死などにより発症する場合もある。外傷体験後から数週間、数か月で発症するが、一般的には6か月以内には発症するとされる。


症状

PTSDには追体験、回避、過覚醒の3つの症状がある。この3つの症状がPTSDと診断するための基本的な症状であり、これらの症状がトラウマとなる出来事の後に1か月以上持続している場合はPTSDと診断される。1か月未満の場合にはASD(急性ストレス障害)と診断する。

・追体験(フラッシュバック)

トラウマとなった体験、出来事を繰り返し追体験する症状で、日中に当時の体験をフラッシュバック(追体験)するか、睡眠中に悪夢として現れる。どちらの症状も当時と同じ状況をもう一度体験しているかのように感じるほど生々しいものとなる。頭に記憶がよみがえり、恐怖心、発汗、匂い、音、苦痛などの当時の感情や肉体的な感覚も再体験する場合もある。普段の生活のなかで何気ないことがフラッシュバックのきっかけとなり、例として雨の日に交通事故に遭ったとしたら、雨がフラッシュバックの原因となる。

・回避

フラッシュバックなどにより伴う苦痛から自分の注意をそらそうとすること。趣味や仕事に没頭することで気を紛らわせる、当時の体験を連想するような場所を避ける、当時の話題を避けるなどがある。感情を麻痺させることにより何も感じないように努め、精神的苦痛に耐えられるようにする。

・過覚醒

身の回りに危険がないかを常に警戒した状態。リラックスすることができず、不安感に駆られて不眠に悩まされたり、他人から気づかれるほどに神経質で短気となってしまう。


治療法

心的外傷の治療は、手術や薬による治療で完治するものではない。専門のカウンセラーによるカウンセリング方式で治療が行われる。カウンセラーは1対1の面接を通じて、患者の外傷体験となる出来事や悩みなどを聞き取り、患者の不安心理を把握することで、これを少しずつ取り除いていく。薬の併用も行う場合もあるが、多くの場合カウンセリングによる治療が一般的とされている。

参考 http://sugiura-kokoro.com/treat/syoujyou13.html  http://www.rcpsych.ac.uk/healthadvice/translations/japanese/ptsd-main.aspx

ハンドルネーム MA


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成