十字軍2

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== 定義 == == 定義 ==
-十字軍とは、+十字軍とは、1096年~1291年の約200年間、聖地イスラエル奪還のために主にキリスト教国がイスラム教と戦うヨーロッパの遠征軍である。7回にわたって繰り広げられているが、前半3回と後半4回に分けて考えることが多い。前半は宗教色が強いが後半は政治的・商業的な意味合いが強くなってくる。
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 +== 原因 ==
 +十字軍が行われた直接的な原因としては、ルーム=セルジューク朝が東ローマ帝国を圧迫、さらに、聖地を占領し、巡礼を妨害したことがあげられる。もう一つ間接的な要因としてはローマ教皇の権力の拡大における巡礼者の増加があげられる。つまり、教皇がキリスト教的な世界観、世界統合の夢を実現させるのに好都合な時期であったことがあげられる。さらに、封建社会の安定であって、農業生産性の向上により余剰生産物が生まれていため、特に北イタリアの諸都市がアジアへ貿易を拡大させようとしていたことも主な要因と考えられる。
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 +== クレルモン公会議 ==
 +第一回十字軍はクレルモン公会議にて、遠征が決まった。当時の教皇ウルバヌス二世の演説が有名である
 +「あなた方は東方に住む同期に大至急援軍を送らなければならないということである。ペルシャの住民なるトルコ人がキリスト教徒を攻撃し多くの住民を殺し、あるいは、捕え、教会堂を破壊しつつ、神の王国を荒らしまわっているのである。」
 +この言葉は多くのキリスト教信者に反イスラム感情を与え、十字軍を加速させる要因となった。
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 +== 現代での「十字軍」の意味における諸問題 ==
 +近年の十字軍といえば、様々な解釈はあるが、問題となるのが「対イスラム国」という意味合いである。2015年2月に起こった「日本人拘束事件」においてイスラム国側は日本に対し「あなたは自ら進んで十字軍への参加を志願したのだ」とある。つまり、イスラム国による解釈は「イスラム国に敵対する全ての国」=十字軍ととれる。
 +また、赤十字社のマークにも違和感を覚えるイスラム教信者も多く、イスラム圏では十字軍に対しては嫌悪感がぬぐえないのが現状である。

2015年8月3日 (月) 16:25の版

目次

定義

十字軍とは、1096年~1291年の約200年間、聖地イスラエル奪還のために主にキリスト教国がイスラム教と戦うヨーロッパの遠征軍である。7回にわたって繰り広げられているが、前半3回と後半4回に分けて考えることが多い。前半は宗教色が強いが後半は政治的・商業的な意味合いが強くなってくる。


原因

十字軍が行われた直接的な原因としては、ルーム=セルジューク朝が東ローマ帝国を圧迫、さらに、聖地を占領し、巡礼を妨害したことがあげられる。もう一つ間接的な要因としてはローマ教皇の権力の拡大における巡礼者の増加があげられる。つまり、教皇がキリスト教的な世界観、世界統合の夢を実現させるのに好都合な時期であったことがあげられる。さらに、封建社会の安定であって、農業生産性の向上により余剰生産物が生まれていため、特に北イタリアの諸都市がアジアへ貿易を拡大させようとしていたことも主な要因と考えられる。


クレルモン公会議

第一回十字軍はクレルモン公会議にて、遠征が決まった。当時の教皇ウルバヌス二世の演説が有名である 「あなた方は東方に住む同期に大至急援軍を送らなければならないということである。ペルシャの住民なるトルコ人がキリスト教徒を攻撃し多くの住民を殺し、あるいは、捕え、教会堂を破壊しつつ、神の王国を荒らしまわっているのである。」 この言葉は多くのキリスト教信者に反イスラム感情を与え、十字軍を加速させる要因となった。


現代での「十字軍」の意味における諸問題

近年の十字軍といえば、様々な解釈はあるが、問題となるのが「対イスラム国」という意味合いである。2015年2月に起こった「日本人拘束事件」においてイスラム国側は日本に対し「あなたは自ら進んで十字軍への参加を志願したのだ」とある。つまり、イスラム国による解釈は「イスラム国に敵対する全ての国」=十字軍ととれる。 また、赤十字社のマークにも違和感を覚えるイスラム教信者も多く、イスラム圏では十字軍に対しては嫌悪感がぬぐえないのが現状である。


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