学校法人シュタイナー学園

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2015年7月25日 (土) 12:36の版
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学校法人シュタイナー学園

教育観


シュタイナー学園の教育は、オーストラリア生まれの思想家ルドルフ・シュタイナーの理念に基づいている。人間存在の中に、成長し続ける力があることを洞察したシュタイナーは学校教育によって自覚的にみずから成長させつつ、社会に寄与しようとする人間の育成を目指した。シュタイナー教育の主な特色は、7年ごとの周期で捉える子どもの成長過程にそった芸術的かつ体系的だったカリキュラム、知・情・意を総動員し、愛を持って世界と人間の本質を学び取る授業形成などである。

教育内容


シュタイナー教育は、確率された人間観に基づく一貫したカリキュラムを持っているが、学校でその教えをそのまま教えることはせず、またシュタイナー思想に限らず特定の世界観を子どもに教え込むことは避ける。理想や理念は「外から与えられる」ものではなく、成長した子どもたちが一人ひとりの内に育て、命を吹き込むものだと考えられているからだ。子どもたちが、自分自身で考え、自分の感情を膨らませ、自分の意思を行動と結びつける「自由」をもった大人になれるように育むことがシュタイナー教育が目指す「自由への教育」である。シュタイナー教育では、この「自由への教育」だけではなく、「芸術としての教育」も教育内容としている。芸術科目だけではなく、あらゆる授業が音楽や動き、色彩の要素を取り入れた芸術的な時間となることを目指している。子どもすべてが本来持っている芸術への衝動を育み、学びを心を動かす体験をすることで血の通った知識を身につける。コホン科目の国語・算数・理科・社会・フォルメン線画は、毎朝1時間45分使って3週間前後一つの科目をじっくり学ぶ。時間をかけてたっぷり学んだ後は、しばらく休んで別の科目に入る。学んだことを一旦忘れることによってそれが新しい段階の記憶になるというねらいがある。また、シュタイナー学園ではテストや評価は一切行わない。それぞれの子どもの総合的な成長の様子を各教師が「成長の記録」を学年末に保護者に渡すしくみになっている。また、シュタイナー学園では1年生から8年生までの8年間を教育上のひとまとまりと考え、学齢の始まりから、思春期に差し掛かる子どもたちの成長を見通すため、原則として一人の担任が受け持つようになっている。クラスも同様に8年間同じクラスである。シュタイナー学園には特徴的な科目がいくつかある。音楽と言語を体の動きで表すオイリュトミーは心の営みである言葉や音楽を全身で動きながら子どもは心との一致を感じ取り、自然で美しい歩みや身振り、空間の中で他者とともに動く調和を身につけている。手足を使う工芸活動は人間の意志を発達させる。子どもたちが自ら取り巻く環境を健全に作り上げ、個々の人格を健やかに成長させるように助けることを目的としている。フォルメン線画は、動きを感じながら、線や文様を描く科目である。直線や曲線から始めて次第に複合的なものになる。動きや色の美しさと空間を把握する力を育てて文字の導入、生物、幾何学を学ぶ土台になる。以上のようにシュタイナー学園には特徴的な科目がある。


児童・生徒数


初等部 113名 中等部 64名 高等部 58名

教師


海外や国内でシュタイナー教育の教員養成課程を終えた教員たちが教育に当たっている。子どもの成長の過程に必要な学びは、直接その子に接する担当教員がもっともよく理解しているという認識から、教育内容への教員の裁量は最大限尊重される。シュタイナー学園の教師になるためには、日本の教員免許が必須条件である。教員数は41名で職員は17名である。


参考文献 『プラハのシュタイナー学校』 2010 増田幸弘 白水社 


  人間科学大事典

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  構成