デンマークの教育5

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2015年7月30日 (木) 14:58の版
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 デンマークの学校教育は、義務教育の国民学校(通常10年間、卒業時の学力により11年間)、普通高校(ギムナシウム)又は専門学校(共に3年間)、大学(学士号は3年間、修士号は2年間)などから成り立っている。義務教育といっても、日本のように親が学校に通わせる義務はなく、自分の子供にどのような教育を受けさせるかは親が決めることができる(ただし、家で教育を受けさせる場合、市の指定する教育専門官が国民学校修了相当時点での学力を審査する)。公立の学校であれば、小学校から大学院に至るまで授業料は無料である。首都コペンハーゲン近郊のシャーロッテルンドという地域にある公立の国民学校であるスコウゴースコーレンは、コペンハーゲンの中でも比較的裕福な地域であり、勉強する環境や設備も整っており、カリキュラムも良いことから、1950年に創立されたこの学校は大変人気の高い学校の一つである。全生徒数は765名、一学年3クラスで、1クラス当たり平均25人の子供たちがここで学んでいる。多くの子供たちが自転車か徒歩で通学しており、また、お昼ご飯は家からサンドイッチや果物などを持ってくる子供たちがほとんどである。この学校の大切な理念は、「知識を学ぶのと同じくらい、友達や学校のみんなと仲良く楽しく生活する技術を学ぶこと」だとニールス・アナセン校長先生は言う。この学校の特徴的な行事として、8年生の生徒が行う「スクール・コメディ」という行事がある。8年生の生徒全員が3週間かけて学芸会を行うなかで、衣装を作ったり、お話を考えたり、演技の練習をしたり、生徒全員にそれぞれ大切な役割があり、皆で力を合わせて一つの劇を作り上げていく。こういった共同作業を通じて、お互いを認め合い、学校という社会の中でみんなと付き合っていく方法を学んでいる。新学期は8月下旬に始まり、一学年は前期と後期に分かれている。授業は月曜日~金曜日の週5日行われ、1コマ45分の授業を毎日平均5コマ受ける。デンマーク語の他、数学、歴史、理科、体育、美術、音楽、図画工作、宗教などの授業がある。2年生になると英語の授業が始まり、6年生になると英語に加えてフランス語またはドイツ語の授業を選択できるようになる。普通の学校では7年生から英語以外の外国語を勉強し始めるのが普通だが、スコウゴースコーレンでは「より子供たちに言葉を学ぶ楽しさを知ってもらう」ために、一年早くフランス語またはドイツ語の勉強を選択することができる。長期休暇は、6月後半から8月中旬の夏休み、10月中旬の秋休み(通称「ジャガイモ休み」と呼ばれ、昔はジャガイモの収穫を子供たちが手伝うためのお休みだったといわれている)、12月下旬の2週間程度のクリスマス休み、2月中旬の冬休み(又はスキー休み)、3月又4月のイースター休暇などがある。休みの間に子どもたちは、家族や友達と旅行やスポーツをしたりして楽しく過ごす。特に夏休みには、郊外にあるサマーハウスと呼ばれる別荘でのんびり過ごすのがデンマーク流である。人気のスポーツはサッカーやハンドボール、バドミントンなどである。生徒達は、iPadやスマートフォンなどの電子機器を生活の中で利用しており、メールだけでなくフェイスブックやツイッターといったソーシャルメディアによって友達同士での連絡をとりあっている。これらの電子機器は授業中でも使うことが認められているが、ゲームのように授業の集中を妨げるような使い方をしている場面を先生が見つけたときには、その生徒と先生が適切な使い方についてよく話し合ってどうしたらいいのかを考える。


参考文献 http://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/kuni/denmark.html


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