国連平和維持活動2

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2015年7月31日 (金) 20:33の版
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== 国際平和維持活動の変貌 == == 国際平和維持活動の変貌 ==
-初期の平和維持活動、すなわち第一世代のPKOは、紛争当事者相互を直接の接触から切り離し、それによってお互いの亜棚を冷やし息をつく時間を提供することによって、できれば相互の信頼が生まれることを目指したものであった。軍事衝突の再発や拡大したりすることを阻止する一時的な止血剤、すなわちクッションのような役割を担っていた。+初期の平和維持活動、すなわち第一世代のPKOは、紛争当事者お互いを直接の接触から切り離し、それによってお互いの息をつく時間を提供することによって、できれば相互の信頼が生まれることを目指したものであった。軍事衝突の再発や拡大したりすることを阻止する一時的な止血剤のような役割を担っていたのである。
-しかし、1990年前後にアメリカ、ソ連の冷戦が終わって以来、国連PKOはさらに複雑な任務を任されることになった。和平含意が結ばれた後の暫定的な期間において、国連が行政上の最終責任をとり、治安の維持、選挙の組織あるいは監視、難民の帰還、戦後の復旧・復興などに任務を拡大し、複合的かつ権限を拡大したPKO活動と変貌を遂げた。これを第二世代のPKOという。また、軍人以外にも専門の異なる文民(シビリアン)が多数、多面的な任務を担って参加しているという特徴が第二世代のPKOにはみられる。第二世代のPKOは参加する要因の人数も増え、職種としては軍人、軍事監視員、文民警察官、行政官、選挙専門家、難民担当官、人権専門家、復旧支援担当官、国連ボランティアなどを含んでいる。カンボジアに展開されたUNTAC活動はこうした多面的PKOの最大の例であり、その活動は極めて多岐にわたった。+しかし、1990年前後にアメリカ、ソ連の冷戦が終わって以来、国連PKOはさらに複雑な任務を任されることになった。和平含意が結ばれた後の暫定的な期間において、国連が行政上の最終責任をとり、治安の維持、選挙の組織あるいは監視、難民の帰還、戦後の復旧・復興などに任務を拡大し、複合的かつ権限を拡大したPKO活動と変貌を遂げた。これを第二世代のPKOという。また、軍人以外にも専門の異なる文民(シビリアン)が多数、多面的な任務を担って参加しているという特徴が第二世代のPKOにはみられる。第二世代のPKOは参加する要因の人数も増え、職種としては軍人、軍事監視員、文民警察官、行政官、選挙専門家、難民担当官、人権専門家、復旧支援担当官、国連ボランティアなどを含んでいる。多面的PKOの最大の例としてはカンボジアに展開されたUNTAC活動が挙げられており、その活動は極めて多岐にわたった。
== PKOの三原則 == == PKOの三原則 ==
軍人による事態の安定や停戦の監視を目指した伝統的なPKOは、その行動の基本的な原則として 軍人による事態の安定や停戦の監視を目指した伝統的なPKOは、その行動の基本的な原則として
-①当事者の含意に基づいて設立され②国連は当事者に対して厳正に不偏性と中立を守り③武力の行使は自衛のために必要な最小限にとどめること +①当事者の含意に基づいて設立されること②国連は当事者に対して厳正に不偏性と中立を守ること③武力の行使は自衛のために必要な最小限にとどめること 
とした。これがPKO三原則である。これは第一世代のPKOと第二世代のPKO両方ともに立脚している。 とした。これがPKO三原則である。これは第一世代のPKOと第二世代のPKO両方ともに立脚している。
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 +== PKOの問題点と課題 ==
 +PKOの問題点としては政治的混乱が起きている地域へ政治ミッションとして参加するなどの危険な地域への要員の派遣や、国によって派遣する人数に偏りがあるなどの派遣国の南北格差が生じていることなどが挙げられており、南北格差についての対策としては北欧諸国の国々がさらに貢献することによって要員を均衡のとれた分担ができることがのぞまれている。また、そのほかのPKOの課題としては国連や国連加盟国の課題としてはPKOの規模の拡大や任務の複雑化、活動の長期化などが求められている。また、高い能力の持っている優秀な人材の確保も課題として取り上げられている。
== 参考文献 == == 参考文献 ==
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3.http://www.pko.go.jp/pko_j/operations/pko.html 3.http://www.pko.go.jp/pko_j/operations/pko.html
4.http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/peace_b/genba/pko.html 4.http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/peace_b/genba/pko.html
 +5.http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/pko/symp_jp_121105.html
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国連平和維持活動(United Nations Peacekeeping Operations:略してPKO)とは、国連が紛争地域の平和の維持を図る手段として行われている活動である。1948年に最初の国連平和維持活動である国連休戦監視機構(UNTSO)が設立され、平成24年8月の時点では、世界において15もの国連平和維持活動が展開されている。 国際平和維持活動に関しては1988年にノーベル賞が授与されているなど、国際的な活動として認められてきている。

目次

国際平和維持活動の変貌

初期の平和維持活動、すなわち第一世代のPKOは、紛争当事者お互いを直接の接触から切り離し、それによってお互いの息をつく時間を提供することによって、できれば相互の信頼が生まれることを目指したものであった。軍事衝突の再発や拡大したりすることを阻止する一時的な止血剤のような役割を担っていたのである。 しかし、1990年前後にアメリカ、ソ連の冷戦が終わって以来、国連PKOはさらに複雑な任務を任されることになった。和平含意が結ばれた後の暫定的な期間において、国連が行政上の最終責任をとり、治安の維持、選挙の組織あるいは監視、難民の帰還、戦後の復旧・復興などに任務を拡大し、複合的かつ権限を拡大したPKO活動と変貌を遂げた。これを第二世代のPKOという。また、軍人以外にも専門の異なる文民(シビリアン)が多数、多面的な任務を担って参加しているという特徴が第二世代のPKOにはみられる。第二世代のPKOは参加する要因の人数も増え、職種としては軍人、軍事監視員、文民警察官、行政官、選挙専門家、難民担当官、人権専門家、復旧支援担当官、国連ボランティアなどを含んでいる。多面的PKOの最大の例としてはカンボジアに展開されたUNTAC活動が挙げられており、その活動は極めて多岐にわたった。

PKOの三原則

軍人による事態の安定や停戦の監視を目指した伝統的なPKOは、その行動の基本的な原則として ①当事者の含意に基づいて設立されること②国連は当事者に対して厳正に不偏性と中立を守ること③武力の行使は自衛のために必要な最小限にとどめること  とした。これがPKO三原則である。これは第一世代のPKOと第二世代のPKO両方ともに立脚している。

PKOの問題点と課題

PKOの問題点としては政治的混乱が起きている地域へ政治ミッションとして参加するなどの危険な地域への要員の派遣や、国によって派遣する人数に偏りがあるなどの派遣国の南北格差が生じていることなどが挙げられており、南北格差についての対策としては北欧諸国の国々がさらに貢献することによって要員を均衡のとれた分担ができることがのぞまれている。また、そのほかのPKOの課題としては国連や国連加盟国の課題としてはPKOの規模の拡大や任務の複雑化、活動の長期化などが求められている。また、高い能力の持っている優秀な人材の確保も課題として取り上げられている。

参考文献

1.2006年『国際連合 奇跡と展望』岩波新書 明石康 2.1992年『国連の平和維持活動ー国際法と憲法の視座からー』信山社 広瀬善男 3.http://www.pko.go.jp/pko_j/operations/pko.html 4.http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/peace_b/genba/pko.html 5.http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/pko/symp_jp_121105.html

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