海苔

出典: Jinkawiki

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2015年8月1日 (土) 02:21の版
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海苔の養殖方法

ノリ養殖は、種づくりから始まる。種は、貝殻の中で育つ糸状体で作られる。1月~9月の間、カキ殻に潜り込ませた糸状体を陸上の水槽で培養。9月になるとノリ養殖に備えて、ノリの支柱の立て込みが始まる。支柱式養殖では、潮の干満を利用し、潮が引けばノリ網が一定時間空中に出ること(干出)により病気にかかりにくくなり、丈夫なノリを作るのに有効。大潮、小潮などの潮の動きを見ながら、網の吊る高さを調整する。10月頃、水温が下がると、カキ殻糸状体の中からノリの種が出てくる。この種をノリ網に付着させる採苗を行う。採苗は、海面に30枚ほど重ねた網を張り、その下にカキ殻糸状体を入れた袋をぶら下げて行う。ノリ網の汚れを落とす網洗い作業を行いながら、ノリ芽が大きくなるに従い、30枚ほど重ねていたノリ網を15→5→1枚と漁場に広げていく。ノリの葉長が3~5センチになったら、半数のノリ網を引き上げ、陸上で半乾燥した後、ビニール袋に密封し、冷凍網期の生産用として、マイナス20℃~25℃で保存する。冷凍入庫作業が終わると、漁場に残した半数のノリ網を秋芽網として引き続き養殖し、数回の摘み取りを行った後、一斉に網を撤去して、漁場を一旦空の状態にする。その後、保存していた冷凍網に張り替え、さらに生産を続けていく。ノリの葉長が15cm前後まで育つと、ノリの摘み取り作業を行う。1回摘採で、1枚のノリ網から板ノリ300~500枚分のノリが収穫される。ノリの摘採間隔は、7~10日間で、通常、秋芽網は2~4回、冷凍網は、5~8回ほど摘採する。例年、3月末頃にノリ網、支柱が撤去され、ノリ養殖が終了。

世界の海苔

日本の海苔

最も古い記述は、飛鳥時代・大宝律令に見られる。朝廷への年貢の対象物でもあった。高級品として扱われていた。平安・鎌倉時代でも貴族の食べ物として珍重されていたが、江戸時代に入り養殖技術が発達し、現在の海苔の原型が完成した。日本の海苔はパリパリとした食感、海藻の風味が特徴の黒い紙状の食品だ。一年中市場に出回っているが、海苔の摘み取りが始まる11月から3月頃までが旬。 この時期の海苔はやわらかくてより香り高い。 海苔は、栄養価も非常に優れている。ビタミン類が豊富に含まれているため疲労回復や美容に効果的。一年間で約100億枚の海苔が、全国各地で生産されている。

韓国の海苔

韓国の様々な書物に、海苔を示すと思われる「海衣」という言葉が見られ、珍味の一種として認知されていたようである。一般に塩とごま油で味付にけされた味付け海苔として知られている。密度が粗く、所々に小さな穴が空いている。ごま油と塩で味つけされており、ごま油の香りがするがやや塩分が多めで表面に塩が吹いている。油で炒られているために、日本の海苔に比べサクサクとした歯ざわりではあるが、油分が口の中に残るため、好みが分かれる。また、敢えて板海苔状とせず、フレーク状態のままごま油で揚げられ、味付けされふりかけとした製品も見受けられる。韓国味付海苔の売れ行きがスナックとしてアメリカ、カナダ、オーストラリアのコストコなどの大型店舗で好調のようだ。購入者がアジア人ではなく、地元の白人が増えているようで、今後海苔の持つイメージ“健康”や“美容”をキーワードに、ヨーロッパ市場などへの幅広い展開を模索しているという話が出ている。

中国の海苔

中国のノリ生産はかなり古い。紫菜として日本に入ってきたのは唐隋の頃と言われている。

アメリカの海苔

1980年にワシントン州シアトル沖のピューゼット湾でスミス氏によって海苔養殖が行なわれた。しかし、3年間程度で生産を諦め、カナダ国境のメーン州沿岸で生産されているようだ。

ニュージーランドの海苔

1986年頃から海苔養殖についての研究が始まり、海苔養殖企業の「ニュージーランド ノリ プロダクツ リミテッド」が設立され、1990年3月から本格的な海苔養殖に取り組んだ。海苔の生産は3月から始って8月頃まで続くということである。日本とはシーズンが逆になる。初年度は、30万枚の生産であったが、100万枚の国内需要は十分あり、隣国のオーストラリアへの輸出も行なって、生産数量を増加している。

イギリスの海苔

イギリスの南部地区にある南ウェールズ・ガワー半島が産地である。南ウェールズでは、海岸に生えているスサビ海苔を摘み取って、原藻をよく洗って、そのまま煮沸したペースト状の海苔が食品として市場で販売されている。

参考
のりの話https://www.hagoromofoods.co.jp/knowledge/nori/
世界の産地http://www.oomori-suisan.co.jp/about/about04/
美味しい佐賀のりのつくり方 https://www.pref.saga.lg.jp/web/nori.html

by.eposu


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