銃規制2

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2016年7月28日 (木) 11:49の版
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銃規制

 銃の所持、携帯などを制限、禁止する法令や政策のこと、一般的には民間人の銃に対するものを指すことが多い。  

アメリカの銃規制問題

 憲法修正第2条  “A well regulated militia, being necessary to the security of a free State, the right of the people to keep and bear Arms, shall not be infringed.” 「規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有しまた携帯する権利は、これを侵してはならない。」

  アメリカ合衆国では武器を持つこと、持ち歩くことを憲法上の『人民の権利』として認められている(憲法修正第2条)。当初は連邦政府に対して州が独自の民兵組織を持てるための規定に過ぎなかった。それが『人民』個々人の『権利』として独り歩きしてしまったことに対して社会が最近になって問題視されるようになった。  銃規制推進派は、条文中の「民兵」(Militia)の部分に注目している。この条文は独立革命当時において活躍した州民兵組織を念頭においたものであり、今日においては時代錯誤の代物であり、この条項は州民兵に連邦が介入することを禁じたものであり、したがって個人が武器を所有する権利を保障したものと解釈することはできないと主張している。  

憲法修正第2条の思想

 憲法修正第2条の思想的背景は、16世紀から18世紀にかけての近代自由主義にあると言われている。そしてその元祖がマキャベリである。  士気や規律、忠誠心に乏しく給料次第では、どの主人に仕える傭兵があてにならないと感じたマキャベリは、経済的に自立した自由市民が、自らの意思で武器をとって参集する市民軍を構想した。自分の財産で普段の暮らしを営む市民は金銭的腐敗にさらされることもなく、また給料を支払うコストもかからない。彼らは土地と国家を外国人の侵略から守るために、高い士気を持って戦うと考えられた。 こうした武装観は、自由主義思想と調和しやすいものであった。自由主義は、市民の自由をたたえ、権力をやむを得ざる必要悪として制限しようとする思想だからである。 17世紀イギリスの思想家ハリントンによれば、土地が君主や貴族によって独占されていた時代は傭兵や貴族が軍の主力となるが、共和制では土地を所有して自立した市民は自らの財産を守るため武装しており、こうした人々によって市民権が編成される。つまり権力の保護なしに自信を守れること、国家の防衛のために参集できることは市民の必要条件であり、それゆえ武装の有無は隷属人と自由人を府別する目印であり、政治参加の最低資格であった。この武装した市民を体現したのが今日まで続くアメリカである。

参考文献

「市民と武装 ―アメリカ合衆国における戦争と銃規制」 小熊英二

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