宗教10

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

2016年7月30日 (土) 01:22の版

宗教とは 宗教とは、神または何らかのすぐれて尊く神聖なものに関する信仰。また、その教えやそれに基づく行い。また、「崇拝」することを中心とし、集団で精神や体、環境などを向上しようとする活動のこと。人間の力や自然の力を超えた存在を中心とする概念であり、また、その観念体系にもとづく教義、儀礼、施設、組織などをそなえた社会集団のことをいう。 原始社会の宗教 宗教の起源はまだはっきりとわかっていない。ただし、原始社会の信仰については、ヒト科動物の「ホモ・ハビリス」(直立猿人)が、約200万年前に、初めて道具を使うようになり、次に直立型の、「ホモ・エレクトゥス」(直立原人)が現れて二本足で歩くようになり、そしておよそ25万年前くらいに、「ホモ・サピエンス」(人類)が現れる過程のなかで、「ホモ・ハビリス」の段階から、死後の生命についての信仰が存在した痕跡があったとされている。また、クロマニョン人は、旧石器時代後期を代表し、3万7000年前くらいから1万年くらいの間生息し、ネアンデルタール人の遺骨が、伸葬もしくは屈葬の形で葬られていたことや、クロマニョン人の墓地が一定のところに設けられ、その遺体が赤土によって染められていたことは、彼らが既に社会的協力を行い、死後の生命を信じていたことを示している、と言われている。紀元前2万年頃には、フランス及びスペインそしてウラルや南アフリカで、洞窟画が描かれていた。また、女性の性的特徴や、妊娠を強調する像が数多く見つかっていて、古代文化に死をめぐる信仰が存在し、生命に対する信仰が存在したことを表している。原始社会の人々は、強い動物に立ち向かう時、人々と協力するため、社会の集団で団結していた。そして、団結を維持するため、強めるため、また、狩猟採集の成功のために、様々な儀礼を行っていた。(儀礼とは、形式を整えて行う礼法のことで、聖なるものと関わる宗教的、慣習的行事のことである。)宗教儀礼は、人類の直接の祖先とされる「ホモ・サピエンス」および旧石器時代のネアンデルタール人やクロマニョン人の生活において、重要な部分を構成していたと言われている。 宗教の類型 世界の各地には、様々な宗教が存在し、それぞれの地方の社会や文化を特徴づけている。アミニズム的な精霊(アニマ)、崇拝から霊鬼(デーモン)崇拝を経て多神教(ポリシイズム)へ、多神教から単一神教(ヘノシイズム)・交代宗教(カセノシイズム)を経て最後に一神教に達するという、進化論的な類型がある。この分類は、キリスト教の立場を中心にしすぎているため、19世紀になって、世界中に散在する未開宗教や、東洋で独自の発展をしていた仏教などについての知識が伝えられてくると、修正が必要になったという。宗教集団と社会との関係を基準とすると、合致的宗教集団と特殊的宗教集団が対になっている類型がある。合致的宗教集団は、自然的宗教集団とか従属的宗教集団ともよばれ、民族宗教における民族や、氏神信仰における氏族や、自然に成立している社会集団がそのまま宗教的意味を担って宗教集団と合致し、宗教集団が社会集団に従属する類型である。特殊的宗教集団は、特定の教義(教義とは、宗教の教えの内容、主張のこと)の主張、儀礼の執行やそのための施設の保持、信者の教化育成という特殊な目的によって組織された宗教団体を指す。 宗教と政治の関係を基準にすると、政教分離制度を前提とする見方と政治と宗教との緊密な関連を当然とする見方との対比がある。 フランス、アメリカ、日本などのように政教分離制度を採用している諸国もあるが、イラン、イスラーム共和国、パキスタン、イスラーム共和国などのように、国名に宗教名があり、政治と宗教は一体とする国もあり、その実態は様々である。 世界の宗教 世界の宗教として、信仰者の多いキリスト教(20億人)イスラム教(13億人)ヒンドゥー教(9億人)仏教(3億6000万人)儒教・道教(2億3000万人)など、様々な種類がある。


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成