スウェーデンの国民税負担

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スウェーデン、EU諸国平均、OECD諸国平均のGNPに対する税収入の比率 スウェーデン、EU諸国平均、OECD諸国平均のGNPに対する税収入の比率
-2001年+(2001年)
EU諸国は41.6% EU諸国は41.6%
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スウェーデンの税収入は直接税、間接税、社会保険料に分類できる。 スウェーデンの税収入は直接税、間接税、社会保険料に分類できる。
 +直接税には、所得に課される税金と資本収入に課される税がある。
 +間接税には、財やサービスに課せられる税金で、アルコールやタバコなどの物品税がある。
 +社会保険料には、年金保険や医療保険、育児休暇中の両親保険、失業保険などの保険料がある。
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 +個人の所得に対しての税負担については、一人の被雇用者の雇用費用の58%が税や社会保険料となっている。
 +対GDP比では、13.3%に及び、突出している。
 +
 +現在のスウェーデンの一般間接税は25%である。
 +食料品などの生活必需品については、12%になっている。
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 +社会保険料以外に企業に課される税金には、企業税がある。
 +法人の利益に対して課され、法人に対する国民所得税である。
 +1995年以降、企業税の税率は28%である。
 +OECD諸国との比較では、突出して高いわけではない。
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 +歴史的にみると、GDPに占める総税収入の割合は、
 +1900年には7.5%
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 +1950年には21%
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 +2000年には50%強
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 +福祉国家へと変貌していく過程で、負担は増加している。
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 +戦後の1960年の年金改革に伴い、社会保険料は、雇用者の支払う保険料・自営業者の支払う保険料・国からの補助金で運営されることになった。
 +60年代から70年代にかけて、社会保険料率は徐々に引き上げられた。
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 +福祉政策は、住民に身近なサービスは地方自治体、コミューン(基礎自治体)が責務を負うことで発展した。
 +地方税は住民サービスを充実してものにするための重要な要素である。
 +地方所得税率は所得に対して一定の率が課され、各自治体が税率を決定する。
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 +1950年では12%
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 +1960年では15%
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 +1970年では21%
 +
 +ちなみに1971年には今までの夫婦合算税方式が、個別課税方式へと切り替わった。
 +このことにより、女性の労働市場参加が高まった。
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 +1970年代を通じて、税負担は上昇した。
 +税および社会保険料のGDP比は
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 +1970年に40%
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 +1977年に53%
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 +1980年に50%
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 +1980年以降は上昇傾向が抑えられ、50~55%を推移する。
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 +1970年代に、税に対する批判が出た。
 +所得に対して不統一な課税が問題となった。
 +1980年代には、税制が複雑で不明瞭であると批判された。
 +
 +そこで1990年~91年に「世紀の税制改革」と呼ばれる改革が行われた。
 +
 +課税方法を統一化、税率引き下げ、間接税引き上げを行った。
 +労働に課される税金が増加する傾向にあった。
 +被雇用者も社会保険料の一部負担することになった。
 +
 +2000年以降では、所得税減税が実行されつつある。
 +所得税減税が実行されつつある。
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 +今後の課題は、EU加盟による国際化の流れにどう沿っていくかである。

2008年8月5日 (火) 12:52の版

1950年代以降のスウェーデンの経済成長率は、90年代前半を除き、継続的にプラスに成長している。

スウェーデン、EU諸国平均、OECD諸国平均のGNPに対する税収入の比率 (2001年)

EU諸国は41.6%

OECD諸国は37.4%

スウェーデンは48%~53%(1980年代以降)


スウェーデンの税収入は直接税、間接税、社会保険料に分類できる。 直接税には、所得に課される税金と資本収入に課される税がある。 間接税には、財やサービスに課せられる税金で、アルコールやタバコなどの物品税がある。 社会保険料には、年金保険や医療保険、育児休暇中の両親保険、失業保険などの保険料がある。

個人の所得に対しての税負担については、一人の被雇用者の雇用費用の58%が税や社会保険料となっている。 対GDP比では、13.3%に及び、突出している。

現在のスウェーデンの一般間接税は25%である。 食料品などの生活必需品については、12%になっている。

社会保険料以外に企業に課される税金には、企業税がある。 法人の利益に対して課され、法人に対する国民所得税である。 1995年以降、企業税の税率は28%である。 OECD諸国との比較では、突出して高いわけではない。


歴史的にみると、GDPに占める総税収入の割合は、 1900年には7.5%

1950年には21%

2000年には50%強

福祉国家へと変貌していく過程で、負担は増加している。


戦後の1960年の年金改革に伴い、社会保険料は、雇用者の支払う保険料・自営業者の支払う保険料・国からの補助金で運営されることになった。 60年代から70年代にかけて、社会保険料率は徐々に引き上げられた。

福祉政策は、住民に身近なサービスは地方自治体、コミューン(基礎自治体)が責務を負うことで発展した。 地方税は住民サービスを充実してものにするための重要な要素である。 地方所得税率は所得に対して一定の率が課され、各自治体が税率を決定する。

1950年では12%

1960年では15%

1970年では21%

ちなみに1971年には今までの夫婦合算税方式が、個別課税方式へと切り替わった。 このことにより、女性の労働市場参加が高まった。


1970年代を通じて、税負担は上昇した。 税および社会保険料のGDP比は

1970年に40%

1977年に53%

1980年に50%

1980年以降は上昇傾向が抑えられ、50~55%を推移する。


1970年代に、税に対する批判が出た。 所得に対して不統一な課税が問題となった。 1980年代には、税制が複雑で不明瞭であると批判された。

そこで1990年~91年に「世紀の税制改革」と呼ばれる改革が行われた。

課税方法を統一化、税率引き下げ、間接税引き上げを行った。 労働に課される税金が増加する傾向にあった。 被雇用者も社会保険料の一部負担することになった。

2000年以降では、所得税減税が実行されつつある。 所得税減税が実行されつつある。


今後の課題は、EU加盟による国際化の流れにどう沿っていくかである。


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