ユニラテラリズム(単独行動主義)

出典: Jinkawiki

2009年1月19日 (月) 13:50 の版; 最新版を表示
←前の版 | 次の版→

 

   単独行動主義(ユニラテラリズム)とは、二国間の交渉と合意を重視する二国間主義(バイラテラリズム)や、全ての関係国が対等な立場から目標と枠組みを作り、そのルールに基づき行動する多国間主義(マルチラテラリズム)と対比される言葉である。 その特徴は次のとおりである。  ①  

 

米国の立場

 米国はブッシュ政権成立以降、圧倒的な軍事力を背景に単独行動主義的傾向を強めた。対テロ戦争への協力を取り付けるため、一時は国際協調路線に転じたが、その後、国連決議を得ないまま対イラク戦に踏み切り、批判を浴びた。  いまではアメリカの独断的で一方的な外交姿勢を指す用語となったユニラテラリズムは、もとは「自らの判断で、一方的に」核軍縮を推し進めて相互の信頼を築く政治手法のことだったという。しかし、戦後イラクの安定に国際社会の協力が必要となり、ブッシュ大統領は関係が冷却化していた仏独首脳と会談するなど、再び協調姿勢をアピールした。


アメリカの一国主義に歯止めをかける流れ

アメリカの圧倒的な軍事力によるイラクへの侵略→占領というなかで、戦勝国アメリカとそれにすり寄る国が大手を振っているかに見える。しかし、一方では、アメリカの一国主義に歯止めをかける流れは広がっている。

サミットに先立って、中国・胡錦濤主席はロシア・プーチン大統領首相と会談、「強権政治と単独行動主義がこの不安定な世界に新たな不安定要素を加えている」とアメリカの単独行動主義を批判し、国連を中心にした国際関係の民主化を提唱した。

サミットの総括(まとめ)では、イラク復興問題は「国際会議の準備会合を歓迎する」として国連の役割が協調され、、北朝鮮問題は「平和的な手段で解決」としてアメリカや日本が主張する「圧力(=武力)」による解決は盛り込まれなかった。

サミット後の記者会見で、シラク・フランス大統領は「イラク戦争は不法なもので、今後も承認しない」「戦争は一国でもできるが平和は一国ではできない」として、アメリカのイラクへの武力行使を認めず、多国間協調の必要性を改めて表明した。

 

参考文献

www.worldtimes.co.jp/word/030930.html


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成