サドベリバレイ校2

出典: Jinkawiki

2010年2月2日 (火) 19:48 の版; 最新版を表示
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1.サドベリバレイ校とは

サドベリバレイ校は、アメリカ・ボストン郊外にある1968年設立のデモクラティックスクールである。大沼安史翻訳の「『超』学校」(1996.12)で日本に広く紹介された。子どもが学び出すまで決して大人は手を出さず、また子どもに大人と同等の権利を与え運営に参加させるといった、独特の教育方針で子どもたちの才能を伸ばしている学校である。サドベリバレイ校の最大の特徴は、定型的な教育課程・過程をすべて否定していることである。学校が学校であるための要素として、教師・生徒(学級集団)・教育課程(カリキュラム)は不可欠のものであろうが、サドベリバレイ校には、こうした要素が欠けている。もちろん、教師はいるし、生徒もいるが、通常の教師-生徒の関係とは著しく異なっている。 だれも授業に出席することを要請されない。確かに、授業は、通常の意識における「授業」とは似ても似つかない。試験も学年もない。生徒とスタッフはあらゆることに対して平等である。互いにファーストネームで呼びあい、生徒とスタッフの関係は生徒同士の関係と容易に見分けがつかない。


2.日本のサドベリバレイ校

サドベリバレイ校は、世界に40校、日本に8校ある。だが、基本理念は全国共通である。日本で最近にできたサドベリバレイ校を例にあげる。 2009年4月1日、神戸サドベリースクールが開校した。この学校の基本理念は、「大人も子どもも、どちらが年上とか偉いとか関係なく、一人の人間として尊重されるものである。子どもは、大人に指図や規制をされなくとも、自分で学び、成長することができる」というものである。 このような基本理念のもと、神戸サドベリースクールの学校システムには4本の柱がある。

①子ども「が」まなぶ  これまでの学校のように、大人が子どもに学ばせたり、子どもが学ばされることはない。  いま自分に必要なものを、子ども「が」学んでいく。 ②カリキュラム・テストなし  子どもたちは「やりたいことをやる」ことでその時々の最大限の学びを得る。  また、その内容によって、活動を否定されることはない。  (ただし、法律やスクールのルールをやぶることはできない) ③ミーティングによる運営  スクールの方針やスタッフの任免・活動の予算は生徒・スタッフ共に1票のミーティングによって決定されていく。 ④年齢ミックス  これまでの学校のような、同じ年齢だけのクラス分けはなし。  年齢のちがう子ども達がともに過ごす中で、子ども同士で教えあったり影響を受けたりしながら多くのことを学んでいく。

アメリカのサドベリバレースクールは、自然の中に構えているが、世界中で展開されているサドベリバレースクールを見てみると、街中に構える学校も多くある。 神戸サドベリースクールも街中にあるスクールのひとつである。サドベリースクールは、子どもたちの現在の興味、そして将来的になりたいものに直結する学びを提供している。それだけに、街中で育ち、将来も街中で過ごしていく子どもたちにとっては、街中で学びを得ることのできる環境は絶対的に必要になる。 子どもたちが、生まれながらにして持つ好奇心・向上心を、自然に伸ばしていける環境があれば、それぞれの子どもたちの個性に合った、自分を伸ばしていくための「最高の学校=サドベリバレイ校」になるのである。


参考文献

神戸サドベリースクール http://www.kobe-svs.com/rinen.html

「世界一素敵な学校 サドベリ・バレー物語」 ダニエル・グリンバーグ、大沼安氏

(投稿者AK)


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