過食症

出典: Jinkawiki

目次

過食症とは

 過食症(神経性過食症 / Bulimia nervosa)は、摂食障害の一つで、短時間にたくさんの食べ物を食べ、その後代償行為を行う。この代償行為には、嘔吐、下剤・利尿剤の服用、過度の運動、絶食などがある。嘔吐をする場合、のどに手を突っ込んで吐く自己誘発性嘔吐で、手にタコ(吐きダコ)ができる。代償行為があるため、過食症の患者は太っているとは限らない。若い女性に多い。 過食症も、拒食症と同じで始まりは過度のダイエットである。拒食症から過食症に移行するタイプも多く、食べることをやめられないが、太るのが恐ろしいので代償行為を行う。  原因としては様々な要因が挙げられるが、特に心理的要因が大きいと思われる。


過食症の身体障害

 全ての過食症患者にみられるわけではないが、主な身体障害を以下に挙げる。 ①むし歯  嘔吐により歯のエナメル質が溶け、虫歯や歯が抜けたりする。 ②食道炎  嘔吐するときに食道を傷つけてしまい、時には食道に穴があいてしまう場合もある。 ③心臓障害  嘔吐により体の水分のバランスが崩れ、不整脈や心不全を生じることがある。 ④生理不順  拒食症から過食症になった人では、体重が戻っても無月経のままの場合がある。 ⑤脱力感  嘔吐が原因で血液中のカリウムが低下し、筋力も低下し、脱力感を生じる。これは人によってはうつ状態と重なる場合もある。

など、他にもさまざまな身体障害があらわれることもある。


過食症の治療

 過食症の人は、入院することを嫌がりはせず、むしろ積極的に来院したり入院を望む傾向がある。 過食症の治療には、薬物療法、臨床心理士のカウンセリング、ペット活用療法、森田療法などがあげられる。


参考文献

『過食・拒食 ○親子関係ストレス症候群』黒川順夫 双葉社  1997年 『食べられないやめられない 摂食障害』久保木富房 不安・抑うつ臨床研究会/編 日本評論社 2002年 『摂食障害 食べない、食べられない、食べたらとまらない』切池信夫 医学書院 2000年


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